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【医療 新世紀】失語症のリハビリ手法米国で提唱「MIT」 言語聴覚士が日本語版開発、オンライン講習で普及拡大へ (1/2ページ)

 「話す」「聞く」「読む」などの言語機能がうまく働かなくなる「失語症」。脳卒中や事故などで言語に関する脳の領域が損傷して起きる。症状はさまざまだが、あるタイプの失語症に効果が期待されるのが音楽的要素を取り入れた「メロディックイントネーションセラピー(MIT)」と呼ばれるリハビリ手法だ。米国で提唱されたプログラムを日本人向けに改良した「MIT日本語版」の普及を図るため、言語聴覚士や一般の人に手順を習得してもらうオンライン講習の試みが動きだした。

 ▽長期の改善

 失語症患者は国内に50万人いるともいわれる。話しぶりは流ちょうだが言葉の意味や情報に乏しく、話を聞いて理解することが難しい「ウェルニッケ失語」や、話を聞いて理解することができても、思っていることをうまく言葉にして話せない「ブローカ失語」が代表的。適切な言葉を見つけるのに苦労する「健忘失語」というタイプもある。

 いずれも認知機能には問題なく、人と意思疎通できずに失望やいらだちを感じる人もいる。言語によるコミュニケーションに大きく依存する日常生活に支障が出る。

 「脳卒中などからの回復時にある程度症状が改善する人は多いが、次第にペースが緩やかになって元通りになることは少ない」と言語聴覚士で三鷹高次脳機能障害研究所の関啓子所長。「それでも半年を超えて根気強くリハビリを続けることで長期的な改善が期待できる」と強調する。

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