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【長田昭二 ブラックジャックを探せ】アトピー性皮膚炎の診断と治療の第一人者 大阪はびきの医療センター副院長・皮膚科主任部長、片岡葉子さん (1/2ページ)

 国内の推定患者数およそ50万人。増加の一途をたどるアトピー性皮膚炎の診断と治療の第一人者として知られるのが、大阪はびきの医療センター副院長で皮膚科主任部長の片岡葉子医師だ。

 元は研究志向だった。しかし、皮膚科で診療に当たってみると、未解決の問題が山積していることを知り、臨床を極めようと決意する。

 そんな時期に、日本を「脱ステロイド」が席巻する。アトピー治療に使うステロイド剤の副作用をアピールするネガティブキャンペーンにより、ステロイドを恐れる患者が急増し、医療者の側もこれを避けるのが主流になっていく。

 「私もステロイドによる対症療法だけではダメだと考えていました。でも、ステロイドをやめればよくなるのかといえば、そんなことはない。これはむしろ逆なのではないか-と気付いたのです」

 ステロイドを怖がる患者と医師に共通するのは、“成功体験がない”という点。そこで片岡医師は、患者と医師への教育に力を入れるようになる。

 「まず患者さんの心理を理解し、短期的な動きに一喜一憂するのではなく、長期的なコントロールを重視するようにしました。これにより、社会生活から離脱していた患者さんが再就職する、などの成功体験を持つようになり、周囲の患者や医療者もモチベーションを高められるようになったのです」

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