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【食と健康 ホントの話】体を洗っても消えない「疲労臭」はビフィズス菌で解消 (2/2ページ)

 「しかし全部が肝臓で分解されるわけではなく、一部がすり抜けて、血管を通じて全身に回っていきます。この血液の中に含まれるアンモニアが、全身から出て臭うのです」

 疲労臭が強くなる原因は、次の5つだ。

 (1)タンパク質の摂り過ぎ

 (2)肝機能の低下(酒の飲み過ぎ含む。アンモニアは肝臓で解毒される)

 (3)筋肉疲労(筋肉を使う際に必要なATPというエネルギーを消費すると、必然的にアンモニアが出てくる。筋組織の中から血液に移行して、皮膚から発生する)

 (4)精神的ストレス(詳しいメカニズムは不明だが、交感神経が優位なときにはアンモニアが出やすいことがわかっている)

 (5)腸内環境の変化

 対策としては、(1)~(3)を避け、肝臓をいたわりつつ、湯船に浸かったりして血行を良くし、リラックス&良質な睡眠を得たいところだ。とくに(4)の精神的なストレスに対しては、コロナ禍でストレスを抱えることが多いだけに、できるだけリラックスを心がけたい。

 そして、(5)の腸内環境を整えるために有効なことは、ビフィズス菌を増やすことだ。ビフィズス菌がよい理由は、大腸内を酸性に保つため。

 「簡単に言いますと、アンモニアはNH3とNH4+という、分子の形とイオンの形が腸内のpHに応じてつりあいをとりながら存在しています。腸を通過して血液に移行するのはNH3だけですので、アンモニアができてもNH4+のほうに偏らせておけば、腸を通過しにくくなり、血液から揮発してくる量が減るだろう、と考えられています。つまり、お腹の中を酸性に傾けておけばいいのです」

 大腸内を酸性にするために、関根教授は乳酸と短鎖脂肪酸(酢酸)を作り出すビフィズス菌に着目して研究。その結果、疲労臭を有意に減らことがわかった。

 次回はその研究内容と、ビフィズス菌の増やし方などを紹介する。(医療ジャーナリスト・石井悦子)

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