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【中原英臣 あの医療情報ウソ?ホント!】「スーパー抗体」原理の基礎は北里柴三郎による発見から (1/2ページ)

 前回はスーパー抗体の話をしましたが、この原理は1890年に日本の北里柴三郎が血清療法を発見したことから始まったものです。北里は破傷風の毒素をウマに接種して作らせた抗体を含む血清を破傷風の患者さんに打つことで治療したのです。

 北里と同じ手法を用いてジフテリアの血清療法を開発したドイツのベーリングは、1901年の第一回ノーベル医学生理学賞を受賞していますが、この栄誉は本来なら最初に血清療法を発見した北里にも与えられるべきだったといわれています。

 ドイツ留学中にかっけの原因となるかっけ菌を発見したという東大教授の緒方正規の説を否定した北里は、恩知らずという烙印(らくいん)を押されて母校の東大医学部と対立することになり、帰国後は東大に戻ることができませんでした。

 この北里の危機的状況を救ったのが福澤諭吉でした。福沢は海外で大きな成果をあげた北里が十分に研究できない日本の状況に深く失望して、多大な資金援助をして1892年に「私立伝染病研究所」を芝公園内に設立します。

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