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【ここまで進んだ最新治療】手のふるえを改善させる「集束超音波治療」 治療時間は約3時間、効果は即座に現れる (1/2ページ)

 手がふるえて文字を書いたり、飲食をしたりするのが困難になる「本態性振戦(しんせん)」。治療は薬物療法が行われるが、十分に効果が得られない場合には手術療法が検討される。しかし、従来の手術療法(高周波凝固術と脳深部刺激療法)は、頭蓋骨に穴を開けて行うのでためらう患者が少なくない。

 そんな手術療法の1つに、頭を切らないで治療する「MRガイド下集束超音波治療(FUS)」があらたに加わった。2019年6月に本態性振戦、20年9月にパーキンソン病の手のふるえに対して保険適用になった。

 どんな方法で治療するのか。これまで保険診療で70例以上のFUSを実施している新百合ヶ丘総合病院(神奈川県川崎市)・脳神経外科の仲野雅幸部長が説明する。

 「FUSは、MRI画像を用いて脳深部にあるふるえ神経細胞が集中している異常な部分(視床)に、約1000本の超音波ビームを一点に集中させて照射し、熱凝固することでふるえを軽減させる治療法です。『集束超音波による機能的定位脳手術』となり、手術療法の1つになります」

 具体的な治療の流れはこうだ。髪があると超音波の通過の妨げになるので、患者は頭髪の剃毛(ていもう)が必要になる。そして頭の位置がずれないようにするフレームを頭に装着する。このとき頭蓋骨にピンを当てて固定するので、頭に局所麻酔をする。

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