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【BOOK】引きこもり100万人時代の未来は「希望」か「絶望」か 林真理子さん『小説8050』 (1/3ページ)

 「8050(ハチマルゴーマル)」問題とは、80代になった親に、引きこもりの50代の子どもが経済的にブラ下がっている“生き地獄”のことだ。「引きこもり100万人時代」の今や他人事だと笑えない。林真理子さんが描く結末は、絶望なのか、希望か? 文・梓勇生

 --まさに時宜にかなったテーマ。週刊誌連載中(2020年2月~11月)から、すごい反響だったとか

 「そうですね。この先どうなるんだ? とか、モデルはいるのですか? とか…」

 --実際にモデルがいるのですか

 「具体的なモデルはいませんが、私の周りには、引きこもりの子どもを抱えて苦しんでいる人が何人もいます。また、(2019年の)元農水事務次官(による長男殺害)事件は大きなきっかけになりましたね。あれだけの大きな仕事をした人でも、子どものことで、人生が無に等しいものになってしまう。ショックでした」

 --物語の翔太は中2から7年も引きこもっている。実社会でも親が「甘やかしているからだ」という批判を聞くが

 「親はそれまで、さんざん悩み、苦しんできたのだと思うのですよ。引きこもりをやめさせようと、いろんなことをやった。怒ったり、なだめたり、何度も泣いたことでしょう…。それを、他人が『甘やかしてきたから』『無理やりにでも引っ張り出して家からたたき出せばいい』なんていう。そんな簡単な問題ではありません」

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