記事詳細

【東京舞台さんぽ】2体の銅像見比べも 芭蕉ゆかりの深川を歩く (1/2ページ)

 紀行文「奥の細道」で知られ、多くの名句を残した俳人、松尾芭蕉は、1680年に江戸日本橋から深川(現在の東京都江東区)の芭蕉庵に移り住んだ。〝漂泊の思い〟に誘われて、隅田川沿いに今も残る芭蕉ゆかりの地を訪ね歩いた。

 芭蕉庵があったとされる場所には、こぢんまりとした芭蕉稲荷神社が立っている。1917年の台風の後、この辺りから芭蕉がめでたと伝わる「石の蛙」が出土したため、地元の人々の尽力で創建されたものだ。

 すぐ近くの江東区芭蕉記念館は、芭蕉の業績をパネルなどで分かりやすく紹介し、「石の蛙」などの貴重な資料を展示している。おなじみの〈ふる池や蛙飛こむ水の音〉と刻まれた句碑もある。

 本館から200㍍ほど南下した分館の展望庭園に上れば、隅田川に架かるモダンな清洲橋と美しい風景が広がっている。目を閉じればかすかに潮の香りが漂い、ウミネコの鳴き声が聞こえる。座布団に座った芭蕉の銅像は、ややふっくらとした顔つきで、名句が浮かんだ顔のようにも見える。

関連ニュース