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【本当は怖い「むくみ」の原因と対策】飲酒によるものは一過性だが…続くむくみは「肝硬変」の疑い 甲状腺のホルモン異常の可能性も (2/2ページ)

 「血液のアルブミン濃度が異常に低下する病態を『低アルブミン血症』といいます。アルコール性肝炎で肝臓の炎症を起こしている状態から、肝機能が著しく低下する肝硬変へ移行すると、低アルブミン血症を起こします」

 単なる飲み過ぎによるむくみは翌日もしくは翌々日に治るが、肝硬変のむくみは低アルブミン血症が改善しないため、翌日以降もずっと続くことになる。治らないむくみには、肝臓異常が原因の可能性もあるのだ。

 「肝機能以外に、甲状腺のホルモン異常でも水分調節は難しくなります。また、心不全で心臓のポンプ機能が著しく低下すると、血流が滞って水分調節機能も破たんし、むくみになるのです。むくみが起こる仕組み(別項)とそのサインを知って、身体の危険信号を見逃さないようにしましょう」

 むくみはちょっとした生活習慣でも起こりやすい。酒の肴に限らず、「食生活の食塩のとり過ぎと、むくみ」についてさらに次回紹介する。 (取材・安達純子)

 ■菅野義彦(かんの・よしひこ) 東京医科大学病院副院長、腎臓内科学分野主任教授。1991年慶應義塾大学医学部卒。同大学院医学研究科、米国留学、埼玉社会保険病院腎センター、埼玉医科大学腎臓内科、慶應義塾大学医学部血液浄化・透析センターを経て、2013年東京医科大学病院腎臓内科主任教授に就任し、現在に至る。

 【むくみが起こる仕組み】 むくみは、血管の外の細胞と細胞の間に余分な水分がたまることで起こる。多量の水分をとり、排せつできないと当然むくむ。一方、腎機能や肝機能が低下すると血液中のアルブミン(タンパク質の成分)が減少し、水分調節に支障が生じることも原因になる。また、心臓のポンプ機能低下や甲状腺のホルモン低下でも水分調節が上手くいかなくなって全身にむくみが生じる。

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