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【ここまで進んだ最新治療】ミトコンドリアに作用する糖尿病の新薬、2型経口薬「ツイミーグ」 「DPP-4阻害薬」と併用で相乗効果期待 (1/2ページ)

 現在、2型糖尿病の経口治療薬(飲み薬)は7種類あるが、今年6月に従来の治療薬とは違った新しい作用をもつ「イメグリミン(商品名ツイミーグ)」という薬が承認された。まもなく臨床で使われる。

 糖尿病は血糖を下降させるインスリンの分泌低下や、インスリンの効きが悪い(抵抗性)ことで血糖が上昇する。インスリンは膵臓(すいぞう)のベータ細胞から分泌されている。イメグリミンには、どのような作用があるのか。東京都立多摩総合医療センター・内分泌代謝内科の辻野元祥部長が説明する。

 「細胞内には『ミトコンドリア』というエネルギー源(ATP)を生み出す発電所のような細胞内小器官があります。糖尿病の患者さんは、膵臓のベータ細胞のミトコンドリアの機能が低下して、ATPが減少するためにインスリン分泌能が低下しています。イメグリミンはミトコンドリアの機能を回復させ、ATPを増やし、インスリン分泌能を回復させることが期待できるのです」

 膵臓のベータ細胞で、ミトコンドリアの機能が低下する原因がもう1つある。それは細胞を傷害する「活性酸素の過剰産生」。ミトコンドリアはATPを合成する一方で、活性酸素を生み出している。健康な状態では、活性酸素は絶えず適切に処理される。ところが糖尿病患者では適切に処理できず、過剰産生された活性酸素がベータ細胞を傷つけ、インスリン分泌も低下させていると考えられている。イメグリミンは、この活性酸素の産生も抑制するという。

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