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【黒田尚嗣 世界遺産旅行講座】奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島の自然遺産 多くの固有種や絶滅危惧種が生息・生育する貴重な地域 (1/2ページ)

 私は南の島が大好きで、しばしば「黒潮文化を訪ねる島旅」に出かけていましたが、2021年7月、鹿児島県の奄美大島と徳之島、それに沖縄県の沖縄本島北部と西表島にある森林などが世界自然遺産に登録されました。しかし、魅力的な海が広がる島々の自然遺産でありながら、海洋ゴミ問題が深刻化しているためか、海域が除外されているのは残念です。

 この黒潮に沿った「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」には、イリオモテヤマネコ、アマミノクロウサギ、ヤンバルクイナなど、世界的にも珍しい生き物たちが生息しているだけでなく、「生命のゆりかご」と呼ばれるマングローブ林など、手付かずの自然が残されており、多くの固有種や絶滅危惧種が生息・生育する貴重な地域として自然遺産認定されたのです。

 中でも奄美大島は、動物学者渡瀬庄三郎博士が発見した生物の生息地を地理的に分けている境界線「渡瀬線」が位置しており、生物生息域の北限と南限の境目となっているため、多種多様の生物が共存しているのです。そして暖流の黒潮と亜熱帯性高気圧の恩恵を受けた亜熱帯性気候により、常緑亜熱帯広葉樹林が多く、特に金作原(きんさくばる)の原生林では、映画『ジュラシック・パーク』に登場する恐竜が現れそうな雰囲気を醸し出しています。

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