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【BOOK】漢民族の価値観押しつける「侵略」を警戒せよ 覇権主義・侵略主義の阻止には民主化が必要 評論家・三浦小太郎さん『漢民族が支配する中国の本質』 (2/3ページ)

 --こうした長野の観察眼で提示された概念の1つ、「民族戦」は、現在の中国の説明に利用される経済やサイバーなどあらゆる分野が戦場と化す「超限戦」を予言したような内容です

 「ほぼ一緒の理論です。漢民族は古来、異民族や他地域に移民にともなう行商と農耕、その後に軍が入る形で、今でいうと、定住と経済活動に相当する。実際の戦争や戦闘における勝敗が本質ではなく、現地人と異なる生活空間や経済システムを形成することで土地で優位な立場になるということです」

 --今の中国人にもいえる内容ですが、漢民族の「同化」手段も重要なキーワードです

 「漢民族の場合、融合していく文化の交流はなく、価値観を一方的に押し付ける『侵略』に近い形になります。地域に定住する人の『人的交流』や『宣伝戦』『経済活動』が一つの戦争になる。中国側が『戦争』でいる中で、こちらが交流といっても『戦争』が勝つに決まっています」

 --《現在の中国の悪しき「利己的発展」を制止するためには、わが日本の「大なる発展」が…絶対的に必要》と指摘されます。戦時下の長野の理想は今も教訓になります

 「戦時中の考えは明確ではありませんが、満州国を日本人が支配しても満州全体の経済を握った中国人が長期的に優位になるリスクがあり、中国の発展も他の民族を滅ぼす形になると予想したと思います。日中戦争や大東亜戦争にも悲観的で、当時の日本にも『各民族の文化が尊重される形』を期待していたのでしょう」

 --中国共産党の強権体制に関しては、民主化運動もみられ、支援する動きもみられます

 「習近平政権の覇権主義や侵略主義を止めるには民主化が必要で、チベットやウイグルの中には共産主義者も民主化運動家も『民族自決権を認めてくれるのか』と懐疑的な目線もあり、そうした意識も求めなければ、各民族の共感は得られません。支援する日本人もこの点は明確に認識すべきだと思います」

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