記事詳細

【ひざの痛みに潜む怖い病】働き盛りの女性に発症しやすいといわれるが、60代以降の男性にも増えている関節リウマチ (1/2ページ)

 コロナ自粛の緩和が進み、屋外で身体を動かす機会も増えてきた。しかし、外出したくても膝が痛み、思うようにならないという人がいる。膝(ひざ)痛は加齢に伴い生じやすいが、単なる老化ではなく病気が潜む場合もあるので注意が必要だ。東邦大学医療センター大森病院人工関節治療センターの中村卓司センター長が5回にわたって最新治療を解説する。

 加齢と関係の深い膝痛の病気といえば「変形性膝関節症」だろう。膝関節の太ももの大腿骨(だいたこつ)とすねの脛骨(けいこつ)の表面を覆う軟骨がすり減り、ひざの動きをサポートする半月板や、関節と骨をつなぐ靱帯に炎症が起こって痛みを引き起こす。進行すると骨同士がぶつかって変形し、歩行困難にもつながる。原因は、老化や運動不足に伴う筋力低下などに関わる。

 「60代を過ぎれば膝が痛むのは『年のせい』と考えられがちです。しかし、変形性膝関節症とは限りません。手術が必要で当センターを受診された方の中には、関節リウマチの人もいるのです」と中村医師は警鐘を鳴らす。

 関節リウマチ(別項参照)は、自己免疫疾患で30~40代などの働き盛りの女性に発症しやすい病気と一般的にいわれる。患者数は女性の方が男性よりも約4倍も多い。ところが、近年、60代以降の関節リウマチが増加中だ。

 「1960年代の発症平均年齢は37・5歳で、80年代は46歳、今世紀になって50歳を超えました。10年前には59・9歳になり、平均年齢が上ると同時に、男性の患者さんも増えているのです」

 厚労省の資料によれば、2015年のリウマチ患者の発症平均年齢は男性で約56歳、患者の平均年齢は66歳。つまり、50代で発症して60代で関節リウマチの治療を受ける人は、決して珍しくはないのだ。

関連ニュース