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【BOOK】恋愛・人生彩る男のこだわり 一流のセンス、海外でも評価 作家・吉田修一さん『ブランド』 (2/3ページ)

 --キラリと光るフレーズはどうやって生み出しますか

 「長編小説はアイデアを練りにねって、それこそ1日中考えてヒネり出すことも多いのですが、今回のような短いものは、突然、(フレーズや言葉が)降りてくることがあります。寝る前に突然、浮かんだり…。どちらかといえば、短いものを書くのが好きですね。長編を書くのはやっぱり苦しいですから」

 --面白いエピソードも盛りだくさん。35歳の誕生日に「ダイ・ハードを見て泣けるか?」とか

 「まぁ、架空の話ですけど、僕もダイ・ハードは好きですよ。泣きました。やっはり『1』が一番かな」

 --自己を投影させたり、故郷の長崎を舞台にした作品が多い

 「自己を投影したものは実は、そんなに多くないのです。他の作家と比べてもね。うーん、長崎ですか、まさに平均的、大好きだけど、大キライ、みたいな、ね。若いころはとにかく故郷から出たくてしようがなかった。年取ってみると、良さも見えてくる。ただし、将来的に戻って暮らせるか、というとそうでもない。でも、地元に帰ると、チヤホヤしてくださったり、長崎の書店さんが地元の作家だ、と応援してくれるのはホントにありがたいですけどね」

 --コロナ禍の1年半はどう過ごしていましたか

 「外へ出歩けないので、その時間を使ってひたすら家で書いていた…と言いたいのですが、空いた時間がどうも仕事に向かない。ただ、以前はホントに朝まで飲んでいることもあったのですが、行けないのですっかり健康になりました。ただ、海外へ行けないのは残念。いったい、いつになったら行けるでしょうか」

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