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【BOOK】恋愛・人生彩る男のこだわり 一流のセンス、海外でも評価 作家・吉田修一さん『ブランド』 (3/3ページ)

 --出版不況にはどう対処しますか

 「実はそんなに悲観的にはなっていません。僕がデビューしたのは1990年代で、最初からピークが過ぎていたということもありますけどね。やっぱり作家として『良い物』書くしかない。そうすれば、読んでくれる人は必ずいる。そう信じています」

 ■『ブランド』KADOKAWA税込1760円

 酒、宝石、車、旅行…など、さまざまな「ブランド」を取り上げて広告や雑誌に書いた短編小説やエッセーを1冊の本にまとめた。巻末の収録されたインタビューで著者が、広告という制約やルールがある方が面白かった、と語っているように、著者の違った魅力を感じさせる。男性同士のカップルがアクセサリーを求めるエピソードを書いた海外の超有名ブランドは実際に同様のシリーズを発売したという。一流のセンスが光る珠玉の作品集。

 ■吉田修一(よしだ・しゅういち) 1968年生まれ、長崎県出身。53歳。法政大学卒。97年『最後の息子』で文学界新人賞を受賞し、作家デビュー。2002年『パレード』で山本周五郎賞、同年『パーク・ライフ』で芥川賞に輝いた。主な作品に『悪人』『横道世之介』『国宝』『犯罪小説集』『逃亡小説集』などがある。映像化された作品も多い。

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