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【歯の骨がよみがえる「EMATの奇跡」】「右上の3本の前歯上方の骨が溶け空洞になる重症」から再生 50代居酒屋経営者 (1/3ページ)

 虫歯が悪化すると、その細菌によって骨が溶け、やがて抜歯になることが多い。EMAT(イーマット=高周波根尖療法)という治療方法は、溶けた骨を再生し、歯を残せる可能性があるという。EMATは徳島県の歯科医師が世界に先駆けて開発した。EMATで使う機器が薬事承認の後、今夏、正式に発売されたことを機に、過去5年に及ぶ取材成果を紹介する。

 四国地方で居酒屋を経営する鹿取祐二さん (仮名=58)は、「右上の3本の前歯上方の骨(歯槽骨)は細菌で溶けてしまい、骨があるはずのところは空洞の状態でした」という。

 ある秋の日、とみなが歯科医院(徳島県鳴門市)でエックス線検査を受けると、重症の画像を見せられ、大きなショックを受けた。

 受診前夜より眠れないほど歯やその周辺の痛みを感じるようになり、朝起きてみると顔の右側半分がひどく腫(は)れていた。「これはただ事ではない」とあわてて歯科医院に駆け込んだのだった。

 急に悪化したようにみえるが、前兆もあった。

 「右上の前歯の部分に、以前から食べ物をかむ際に違和感があったが、食事の時以外はあまり気にならず放置していました」(鹿取さん)

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