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【食と健康 ホントの話】血管の異常な収縮で起こる病気 「桑の葉」で予防 (1/2ページ)

 血管の病気といえば、心筋梗塞や脳梗塞が有名だ。これらの病気は、動脈が硬くなって弾力性が失われた「動脈硬化」が主な原因となる。しかし、動脈硬化だけが脳や心臓の疾患を起こすわけではない。血管が異常な収縮を起こして攣縮(れんしゅく。けいれんして縮むこと)すると、脳梗塞や心筋梗塞はもちろん、片頭痛やめまい、しびれ、むくみ、冷え、しつこい肩こりや難治性の高血圧など、さまざまな病気を引き起こすことがわかっている。

 健康な血管は、弛緩と収縮を一定のリズムで繰り返し、血液を運んでいる。しかし血管の異常な収縮(血管攣縮)は、血管が局所的に収縮して元に戻らない状態だ。血液がその先に行かなくなるため、これらの症状や疾患を引き起こすのだ。

 このような血管の異常な収縮を予防できないかと、鹿児島大学農学部食料生命科学科生分子機能学の加治屋勝子講師=顔写真=らは食材を探索し、桑の葉が有効であることを突き止めた。学術英文誌『BiоFactоrs』に掲載されている。

 桑の葉は、アジアやヨーロッパを含む世界中で栽培されており、喉の痛みや炎症の治療に使用されるなど、さまざまな効果があることがわかっている。たとえば高い抗酸化活性があることや、血圧を調節することも知られている。また桑の実も、おいしくて栄養価が高いと欧米では人気だ。そこで加治屋講師は、桑の血圧抑制効果には血管異常収縮が関与している可能性があると考え、桑の葉や実を調べた。そして、樹齢20年以上の桑の葉の抽出物は、ヒト冠状動脈平滑筋細胞(心臓の冠状動脈の細胞)の血管異常収縮を防ぐことができると仮定し、細胞試験を実施。統計分析の結果、有意に効果があることがわかった。

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