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【ここまで進んだ最新治療】新薬続々!アトピー性皮膚炎の治療効果が向上 「経口薬」「注射薬」も (1/2ページ)

 2020年からアトピー性皮膚炎(AD)の新薬が続々と承認されている。「JAK阻害薬」という種類の外用薬(塗り薬)1剤と経口薬(内服薬)3剤、「PDE4阻害薬」という外用薬が1剤だ。

 JAK阻害薬は、ADの治療薬としては20年に外用薬が国内で初めて承認され、次いで経口薬が登場した。JAK阻害薬の経口薬は、もともと関節リウマチに使われてきた薬だ。どんな作用があるのか。東京逓信病院・皮膚科の三井浩部長=顔写真=が説明する。

 「ADの発症には、免疫細胞のリンパ球の1つであるT細胞が大きく関わっています。T細胞が活性化するとサイトカインという多くの物質が放出されます。中でも炎症を引き起こす炎症性サイトカインが細胞の表面にある受容体と結合すると、その信号がJAK(ヤヌスキナーゼ)という酵素によって細胞内の核に伝達され炎症が起こります。JAK阻害薬は、JAKの伝達経路をブロックする薬になります」

 ただし、AD治療の基本は外用薬がベースになる。これはJAK阻害薬も同じで、「外用薬」と「経口薬」は同列に使われるものではないという。

 ADの標準治療は、まず「ステロイド外用薬」の短期使用で急性炎症をシッカリ抑えて、症状が安定した「寛解(かんかい)」になったら免疫抑制薬の「タクロリムス(軟膏)」で寛解を維持する。しかし、タクロリムスは副作用の刺激感(ほてり、ヒリヒリ感)が出る期間があり、続けられない場合は、新たに承認されたJAK阻害薬やPDE4阻害薬の「外用薬」を使うという選択肢が増えたわけだ。

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