おっとりした雰囲気ながら、時に迫力ある芝居で、17歳にして演技派の域だ。12日公開の映画「ガールズ・ステップ」(川村泰祐監督)に、空気が読めない勘違い女子高生の役で出演している。
「女子高生の等身大のモヤモヤした感情がよく出ている作品です。学校では自然と“スクールカースト(生徒間の序列)”ができてしまうこともあるし、脚本を読んだとき、共感できるところが多かったです」
幼いころにいじめられたトラウマから、誰に対しても調子よく接してしまう高校2年生のあずさ(石井杏奈)は、ひょんなことからダンス部を結成する羽目に。一緒に集められたメンバーは、クラスに友達のいないボッチで地味な4人だった…。
石井、小野のほか、メーンキャストには小芝風花、秋月三佳、上原実矩と同世代のフレッシュな女優陣が抜擢された。撮影中は5人で1つの部屋に寝泊まりしたという。
「はじめはバラバラの部屋だったのですが、小芝さんが『一人では怖い』と言いだして…。最終的に狭い部屋で5人ギュウギュウになって寝ていました」
同じような年齢の女優同士だからこそ、発見もあった。
「私は人と比べがちだったのですが、女優という仕事に正解はないし、人と同じである必要もないので、これはこれでいいんだなと思えるようになりました。大切なことを学べてよかったです」