zakzak

記事詳細

《zak女の雄叫び お題は「白」》この社長は「白」か「黒」か 取材から将来性を読み取る経済記者 (1/2ページ)

 作家、池井戸潤氏原作のTBS系ドラマ「陸王」が面白い。経営難に陥っている創業100年の足袋屋が次の成長を目指すため、新規となるランニングシューズの事業を始め、さまざまな壁にぶち当たりながらチャレンジしていくストーリー。経済部記者として、大小さまざまな企業を見てきたが共感する部分は多い。

 元銀行員だった池井戸氏が書いた原作がベースだけあり、社長と銀行側の描写はリアルだ。新規ビジネスにチャレンジするため融資を頼む企業側に対し、必ずしも健全な財務体質と言えない企業の状況を見て「貸せない」とする銀行。一方から見れば夢や目標への投資だが、もう一方から見れば無駄金になる恐れもある。現実でもよくある話だ。

 このご時世、名門、一流と言われる大企業でも、たとえば決算の粉飾や市場の動向を見誤ったことで巨額赤字になるケースは増えている。東芝、シャープ、東京電力…。きついことを言っているかもしれないが、近くで取材している立場として感想を言うと、経営者の怠慢が多かれ少なかれ(実際は大いに?)原因になっているのは確かだ。

 しかし、大手企業の場合は倒産や経営が傾くと市場をはじめ世間に与えるダメージが大きいため、銀行はある程度まで融資を続けることが多い。通常、融資を受ける際には、企業は事業計画書を提出するが、そうした再建シナリオにも現実味が乏しかったりして、銀行側は融資しても、「きっと無駄金になるだろう」というのが本音というケースも結構ある。

 その一方で、経営者によって全然異なるのだけれども、銀行を含めたほぼ関係者全員にその可能性を否定されても、まれにとてつもない執念で目標を実現してのける人もいる。取材でこういう経営者に出会ったとき、あー本当にこの仕事をしていて良かったと思うとともに感動さえ覚える。

 かつて銀行は社長の考えに耳を傾け、財務状況だけに依らない融資をしていたが、最近では1社1社の状況を丁寧にみて融資を決めるといった形は少なくなってきたと言われる。銀行がお金を貸せない、つまりは将来、その事業は成長できないと判断しても、経営者によっては銀行の予想を超える結果を出してくるのだ。

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう

アクセスランキング