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【秘録 今明かす「あの時」】山一証券の破綻により“しんがり”引き受けたサムライたち 無給、休み返上で清算業務 (1/2ページ)

★山一証券自主廃業から20年(中)

 歴史に残る山一証券の破綻の裏には、元社員一人ひとりの物語があった。組織の命脈が尽きようとする中、破綻原因の追及や清算業務といった後始末を引き受けた「サムライ」たちの苦闘もその一つだ。

 その戦いは2013年、『しんがり 山一証券 最後の12人』(講談社)というタイトルで出版された。著者はノンフィクション作家の清武英利(67)。1997年の山一自主廃業当時、読売新聞東京本社の社会部で「経済事件班」の担当デスクとして歴史を見つめた。

 「本当は経済部の事案なんですが、部間を超えた問題でした。全体像を描きたいと思い、破綻の翌年に三十数回、社会面で企画を連載しました」

 山一には特別な思い入れがあった。「記者として見届けたいという気持ちや責任感を覚えていました。人生の決算時期になってくると、書き残したことは最後までフォローをしなければならないという気持ちです」

 読売巨人軍球団代表兼GMを2011年11月に解任されたとき、すでに60歳を超えていた。

 12年春ごろ、「そういえば何をやっているのかな」と連絡を取ったのが、元山一常務で社内調査委員会委員長を務めた嘉本(かもと)隆正だった。

 委員会が作成した「社内調査報告書 -いわゆる簿外債務を中心として-」では、山一が簿外債務を膨らませ、破綻していく過程が実名で詳述されていた。スクープ記者として知られた清武をして、「衝撃だった」と評する内容だった。

 その報告書は、嘉本らが3カ月無給のうえ、休みを返上して作成された。清武は当人に会い、その経緯を初めて知ったという。

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