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「団塊の世代」資産運用に3つのアドバイス 絶対にしてはいけない事は…

 作家の堺屋太一氏が亡くなった。ご冥福をお祈りする。さて、堺屋氏と言うと「団塊の世代」の命名者として名高い。団塊の世代とは、1947~49年(昭和22~24年)に生まれた世代のことで、世代別に見た人口が多いことで知られている。夕刊フジの読者にも多数おられることだろう。

 団塊の世代は現在70代に突入しつつあり、2025年には全員が75歳を迎え後期高齢者となる。25年には、総人口の18%が後期高齢者となる。金融の世界では、後期高齢者に対して金融商品をセールスする際にリスクが大きな商品・複雑な商品の販売を避けたり、説明時に家族の同席を求めたりするようになるなど、通常の成人向けとは異なる対応が求められるようになる。

 もちろん本人の側でも自分の認知機能が衰えたときに備えておく必要がある。

 他方、高齢者自身の側でも、年齢の上昇と共にリスクを取った金融資産運用に対する意欲が低下することが知られている。今後、高齢者が増え、高齢者が保有する金融資産が増えることがほぼ確実であり、社会全体としてリスク・マネーの供給が減るのではないかと心配する向きもある。

 社会全体に供給されるリスク・マネーは、投資に値する企業やプロジェクトが生まれたら、直接金融以外の形でも供給されるので、筆者はこの点をあまり心配していない。

 しかし、高齢者の家計について考えると、せっかく保有している金融資産を有効に運用しないことは、高齢者本人にとっても、資産の相続人にとっても大きな機会損失(得べかりし利益の喪失)だ。リスクを取らずに運用する期間がもったいないことに加え、株式や投資信託などを利益が出た状態でいったん換金すると、その際に税金を支払うので複利の効果が減殺されて、続けて持ち続ける場合よりも効率が落ちる弊害もある。

 一方、金融機関の側の本当の心配は、傾向としてリスクを取る商品の方が手数料率が高いので、顧客が高齢化してリスクを取った運用から離れると、手数料稼ぎがしにくくなることだろう。高齢者にもリスクを取る運用が好ましいことだけを強調すると、高齢者の金融資産が金融機関の手数料稼ぎのターゲットにされてしまうことになる。

 数年後に後期高齢期を迎える団塊の世代諸氏に3つアドバイスしよう。

 (1)リスクを取った運用は継続していい。

 (2)運用に支払う手数料は節約すべきだ(年率0・5%以上は高過ぎる)。

 (3)自分の判断をサポートしてくれる「信頼できる人(通常は家族)」を早く確保して自分が望む金融資産の扱い方を伝えておこう。

 金融機関の窓口に相談に行ったり、特定の金融マンを「信頼」したりすることは絶対に禁物だ。(経済評論家・山崎元)

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