【令和を変える!関西の発想力】料理を作りながら英会話も学べる! 胃袋から生徒つかむ「オンライン料理留学」 - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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【令和を変える!関西の発想力】料理を作りながら英会話も学べる! 胃袋から生徒つかむ「オンライン料理留学」

 コロナ禍の自粛生活にすっかり定着したテレワーク。このようなオンラインコミュニケーションは世界中に広がっており、特に国際ビジネスの世界では、オンラインで国境を越える取り組みが活発に行われています。

 留学ビジネスもそのひとつ。現地に滞在してネイティブな語学を体得することが留学の基本でしたが、コロナパンデミックは多くの国をロックダウンに追い込み、今では留学どころか渡航もできない状況に陥ってしまいました。今後は留学にもオンラインを生かす工夫が必要かもしれません。

 そんな中、食い倒れのまち大阪の留学ビジネスマンが、オンラインで外国の郷土料理を学ぶ「オンライン料理留学」を始めました。南国の島フィジーで英会話学校カラーズを運営するアールイーカンパニー社長の多田祐樹さん。15年を超える海外ビジネス経験を生かし、2年前にフィジー共和国教育省の認定を受けて日本人対象の英会話学校カラーズを開校、すでに数百人の日本人をフィジー留学に導いています。

 ところがコロナショックでフィジーはロックダウン。現地の学校も休校を余儀なくされています。そこで多田さんは、すかさず「これからはオンライン料理留学だ」と、現地に連絡をとり、いかにも“フィジーの母”といった雰囲気の先生を集めて「日本人に郷土料理の指導をして欲しい」と頼み始めました。

 「なぜオンライン料理留学?」と首をひねる関係者たちを尻目に、まずは、クラウドファンディングで生徒の募集を始めたのです。

 すると反響は上々! 募集初日から生徒が集まり始め、たった10日間で、オンライン料理留学は実施のメドがたちました。多田さんは「人の心をつかむには胃袋からと言うでしょ。海外の文化を知るにも胃袋からです。料理を作りながら英会話も学べるし、一石二鳥ですよ」と意気込みます。なるほど、多田さんが紹介するフィジー料理は、どこかインド料理にも似ていて日本人になじみやすく、おいしそう。特に現地のパンはナンの新種のように見えて食欲をそそられます。

 それにしてもなぜコロナ禍の今、オンライン料理留学なのでしょう。

 多田さんは「これから5Gの時代。外国語を一瞬で通訳する機能が生まれてくることは間違いありません。留学ビジネスも転換期を迎えます。だからコロナを機に、料理で新しい留学ビジネスに挑戦したのです」と意欲的です。

 人は胃袋をつかまれた相手に好意を抱くといいます。オンラインでも“フィジーの母”のような先生においしい料理を教わり、一緒に食べているうちに、先生というより“もうひとりのお母さん”のような親しみを感じるでしょう。だとすれば会いたくなるのが人情というもの。コロナ後にみずから現地を訪ねる人が増えるかもしれません。これが語学を超え、異文化交流を軸とした新たな留学につながるというワケです。

 コロナ禍の留学は胃袋から。これからが楽しみです。

 ■殿村美樹(とのむら・みき) 株式会社TMオフィス代表取締役。同志社大学大学院ビジネス研究科「地域ブランド戦略」教員。関西大学社会学部「広報論」講師。「うどん県」や「ひこにゃん」など、地方PRを3000件以上成功させた“ブーム仕掛け人”。

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