【夕刊フジ×キイストン 飲食業新時代への挑戦】プロ料理人の創作能力高め、キッチン外にも活路 技術&知識共有「日本料理研究会」 - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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【夕刊フジ×キイストン 飲食業新時代への挑戦】プロ料理人の創作能力高め、キッチン外にも活路 技術&知識共有「日本料理研究会」

 「日本料理研究会」(東京都中央区、http://www.nihonryori-ken.or.jp/)は、プロ料理人同士の技術と知識の共有(ナレッジシェア)を通して、調理レベルのさらなる向上と伝承に寄与することを目的として1930年に設立された公益法人。現在、約1万人のプロ調理師が加盟しており、約60社のクライアントを抱えている。

 専門誌「月刊日本料理」の出版、プロ向けレシピ検索サイト「レシピる!」(https://www.recipe-ru.com/)運営、試食講習会などのイベント事業のほかに、メーカーや自治体向けマーケティングサポート事業、海外事業を行っている。飲食業界を取り巻く環境が激変する中、これからの料理人のあり方や同会の取り組みについて、副会長の三宅健介氏に話を聞いた。

 「高齢化や女性の社会進出の増加などライフスタイルの変化により、テークアウトやデリバリーを求める層は増えていたところにコロナ禍で、レストランは選ばれないと行かない場所になりました。今後、スマートキッチン化と材料宅配により外食から内食へのシフト、AIシェフ・調理ロボットサービスの登場も予想され、料理人が生き残るには今以上の創作能力とアウトプットの能力が必要とされるようになります」

 日本料理研究会では、これまで一貫して推し進めてきた「ナレッジシェア」を加速させ、料理人の「機会の創出」に力を入れる。

 その1つは、創作能力を高めるための若手料理人による料理開発ラボ。「乾物」や「調味料」など一つのテーマで競い合って出来上がった作品は、時に料理長クラスもうならせることもあるという。また、中小チェーン店のメニュー開発を請け負い、料理人が勤務する店以外でも活躍する場と、創作の幅を広げる機会を設けている。

 地方自治体の食材のPRを行う機会もある。生産者目線に加え、料理人目線でもその食材の良さや新しい使い方を料理人に対しプレゼンテーションする。料理人の活躍の場となるだけでなく、生産者にとっても今までとは違った販路が開けると、全国から引き合いが増えている。

 海外シェフの加入も増加している日本料理研究会。ゆくゆくは、年齢やポジションだけでなく、和食の垣根も超えてナレッジシェアを推進していく。「キッチンにいるだけではもったいない」料理人の活躍の場は、「次世代フードの社会実装」への貢献や、海外の日本料理店のメニュー開発支援など、時代の流れとともに変わってきているのだ。(取材・福士由紀)

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