ZAKZAK for mobile

【マンション業界の秘密】日本の資本主義は終わったか 最後のよりどころ不動産投資 金利差拡大ならマネーは米へ

記事詳細

【マンション業界の秘密】日本の資本主義は終わったか 最後のよりどころ不動産投資 金利差拡大ならマネーは米へ

 しかし、その利回りも私から見ると異次元に低い。都心のマンションを購入して賃貸に回しても、実質的な利回りは3%台から4%程度。しかも、入居者が家賃を払ってくれる前提で。

<< 下に続く >>

 マンションを購入して運用する不動産投資はさまざまなリスクが伴う。地震で建物が壊れるかもしれない。欠陥建築の可能性もある。入居者がトラブルを起こすこともある。そういうリスクを勘案すると、3%台というのはいかにもリスキーだ。

 だが、「資本主義が終わった」状態では他に投資すべき先がない。国債や定期預金などノーリスクの安全資産の利回りは、ほぼゼロに近い。あり余ったマネーは自己増殖の先を求めて不動産市場に流れ込んだ。その結果、東京都心では不動産バブルが起こっている。

 仮に、今の「資本主義が終わった」かのような実質金利ゼロが、あと30年も続くのなら、今の3%台のリターンを求める不動産投資は正解なのかもしれない。しかし、そんなことはあり得るだろうか。

 米国ではFRBのイエレン議長が虎視眈々と利上げを狙っているという。逆に、日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁は、利上げどころかマイナス金利の深掘りをチラつかせている。

 マネーに国境はない。日米の金利差が広がれば、自己増殖を求めるマネーは日本から逃げ出して米国に向かう。

 ■榊淳司(さかき・あつし) 住宅ジャーナリスト。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案の現場に20年以上携わる。著書に「マンション格差」(講談社現代新書)など多数。

ランキング