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【坂上忍の白黒つけて何が悪い!】究極のリアリズムが裏目、「不快感」すら生むクオリティーの高さ 映画館で体感してほしい「デトロイト」 (2/2ページ)

 別にいいんですよ。賞を狙いにいく作品があったって。全然いいんですよ。人種差別問題を扱った作品が飽和状態になったって。個人的には好きなジャンルですから。

 ただね、ここでビグロー監督のリアリズムが弊害となってくるといいますか…。

 リアリティーが有り過ぎるんですよ。カメラアングル、カット割り、編集含めて、リアル過ぎて胸が苦しくなり、具合が悪くなってくる。

 しかも執拗(しつよう)に、ネチネチと黒人の方々を追い込む様を描くから、「もういいだろ!」「勘弁してあげてよ!」と叫びたくなるんです。

 当然、こういった非人道的な暴挙を繰り返さないというメッセージは大切なんですが、しつこ過ぎてしつこ過ぎて…。

 リアリズムもけっこうだけど、もう少し映画的な嘘というか、距離感を持って撮ってくれていたら、見え方も違ったのかなと、わたしは思ってしまったのです。

 ただ、役者さんたちは絶品でしたね。あえてメジャーどころの役者は使わず、役のキャラクターに合った役者を起用することに徹したんだと思われますが、みなさん見事にハマっておりました。

 ということは、やはりクオリティーは相当高い作品なんですよ。非の打ちどころがないと言ってもいい。

 ですが、あまりにクオリティーが高過ぎて不快感を覚えてしまった…わたし。

 映画って難しいですね。ちなみに、映画評も難しいです。「不快感を覚えた」と言いながら、「非の打ちどころがない」って矛盾してますもん。

 でも、これがわたしの正直な感想なんです。

 だからこそ、ぜひ映画館で観ていただきたい。いろいろな受け止め方ができる作品だと思いますので、あなたの眼で、身体で体感してください!

 2018年1月26日公開。 

 ■坂上忍(さかがみ・しのぶ) 1967年6月1日、東京都生まれ。俳優、タレント、映画監督、演出家などマルチに活躍。3歳から劇団に所属。多くのドラマに出演し“天才子役”と呼ばれた。テレビのレギュラーは「バイキング」「ダウンタウンなう」(フジテレビ系)「有吉ゼミ」(日本テレビ系)など。

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