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綾野剛に「ハゲタカ」が“舞い降りた”当たり役… 真面目で実直キャラが、そのまんまテレビに!

 企業買収の裏側を鋭く描いたドラマ「ハゲタカ」(テレ朝系木曜午後9時)は面白いですね。バブルアフターの債権処理で、外資系のファンドが倒産寸前の老舗企業などを、次々に買収してゆく様を見るのは、なぜか痛快です。

 たぶん、札ビラでほっぺたを叩いて、やりたい放題を見るから、ぞくぞくするのでしょう。

 人間は権力で相手を屈服させると快感が生まれます。水戸黄門の場合は、葵の御紋の印籠を見てみんなが頭を下げる。ハゲタカは外資の現金を見て、言われるままに従うという寸法です。

 真山仁原作の同小説は、2007年にNHKでもドラマ化されています。三葉銀行や鷲津、旅館の買収など設定が同じ部分もあり、違うところもありで、その違いを読みとるのも楽しいかもです。

 今回のキーマンは、なんといっても外資系ファンド「ホライズンジャパン・パートナーズ」の代表取締役、鷲津政彦を演じる綾野剛です。

 以前から綾野は、イケメン俳優のジャンルに入るのか、微妙でした。特に最近若手イケメンの台頭が著しいので、居場所がなかったかと、危惧していました。そこに突如ハゲタカが舞い降り、綾野に当たり役をくれたのです。

 綾野が素晴らしいのは、真面目で実直なキャラが、そのまんまテレビから滲(にじ)み出ていることです。携帯電話のCMでも、不器用で正直なキャラのイケメンで登場していますよね。

 今回はあのキャラに、「信念」を注入して、鷲津のキャラを造り上げたのです。ですから、お金で無理やり相手を叩きのめし、死肉をむさぼるようには見えません。これはラストで、何かどんでん返しがありそうです。

 ファンドマネーで、倒産寸前の会社の債権を二束三文で買って、それを再生して高く売り抜ける、ハゲタカの話はよく聞きますが、全てが悪者ではないような気がします。

 私はゴルフの仕事を25年ほどやってますので、当時は、日本のゴルフ場の多くが、外資に買われてしまい、社会問題になった経緯をよく見ていました。でも今じゃ、むしろ買われて、大きなゴルフグループが運営し、メンテも食事も申し分ないまでに成長しています。

 綾野はトレンチコートが似合う、貴重なキャラ。必ず買収企業を再生させるでしょう。まあ、マジメ過ぎて、ラブシーンはないでしょうけどね。沢尻エリカより近藤春菜が似合う、そんな人です。

 ■木村和久(きむら・かずひさ) コラムニスト。本連載と日刊SPA!の連載をまとめた近著「50歳からのかろやか人生」(雷鳥社)が発売中。

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