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「漫画界の巨星」小池一夫さんを悼む ツイッターで励まし合う仲だった

 漫画原作者の小池一夫さんが今年4月に肺炎で亡くなった。小池さんとボクはツイッターで相互フォローしていた仲で、よくやりとりをしていたんだ。直接お会いする機会はなかったけど、電話でお話しすることも何回かあったよ。

 もともとはボクの知人を紹介してほしいという連絡が小池さんからきて、そのときにツイッターをやっていることを教えてくれた。彼が大腿(だいたい)骨を骨折して入院したときは、「千鳥ケ淵の桜を自分の足で歩きながら見るのが目標です」という文面を送ってくれたよ。ボクもがんの治療を続けているから病人同士、お互いを励まし合っていたんだ。

 小池さんが原作を手がけた漫画は本当にたくさんあるけど、ボクは「子連れ狼」と「乾いて候(そうろう)」が好き。どちらも時代劇の漫画で、ボクのパートナーで漫画家の西原理恵子も愛読者だ。

 子連れ狼はメジャー向けというより、どちらかというと玄人好みで、「好きな人だけが読む」という感じの作品だったと思うんだけど、若山富三郎さんや萬屋錦之介さん主演で実写化もされて大当たりした。乾いて候は、将軍のお毒味役でスゴ腕の剣士、腕下主丞(かいなげ・もんど)が大活躍するという物語だ。

 子連れ狼は初期の頃、白土三平さんの「カムイ伝」のような、とてもリアルな描写で面白かった。主人公の公儀介錯人、拝一刀(おがみ・いっとう)もかっこよくてね。ただ息子の大五郎を乗せる乳母車から機関銃が出た場面を目にしたときは「何て荒唐無稽な描写なんだ!」とひっくり返ったよ。

 漫画以外にも小池さんは多くの著書を手がけていて、ボクの所によく献本してくれた。西原が帯を書いた本もあったよ。

 あと忘れていけないのが、「エレクチオン」という言葉。若い人はピンとこないかな。小池さん原作の漫画によく出てくる言葉で、勃起を意味する。ご本人はこの言葉で家を建てたと言っていたよ。

 ボクとしては、小池さんが亡くなる直前までツイッターの更新を続けていたのがとても印象に残っている。「ルパン三世」で知られた漫画家のモンキー・パンチさんが亡くなったときは、ルパン三世と子連れ狼で人気争いをしたライバルだったと振り返っていたね。お二人とも漫画界に大きな功績を残した巨星だった。合掌。

 ■高須克弥(たかす・かつや) 美容外科医で医学博士。美容外科「高須クリニック」院長。愛知県出身。日本に「脂肪吸引手術」を普及させた先駆者で、「Yes、高須クリニック」のCMフレーズでもおなじみ。芸能界、財界、政界と幅広い人脈を持つ。著書多数、最新刊は「大炎上」(扶桑社新書)。

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