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【ぴいぷる】“かわいい”からすっかり変身! 千葉雄大、20代は無我夢中…30代は「芝居で伝えられる役者に」

 ■映画「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」出演

 高校教師役の直後に高校生役を熱演。ヒーローも悪役もこなす。間もなく31歳になるが、まだ高校生役が似合う童顔に笑みを浮かべてこう語る。

 「30歳になる前には、30代に入ったら何か変わるかな、と思っていましたが、何も変わりませんでしたね」

 全国で公開中の映画「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」では、サイバー犯罪捜査のスペシャリストの刑事、加賀谷学を演じている。

 連続殺人事件を追う加賀谷(千葉雄大)は捜査の手がかりをつかむため、かつて自分が逮捕し、現在、刑務所で服役中の殺人犯、浦野(成田凌)と面会する。「自分なら犯人に近づける」と言われ、浦野と手を組むが、恋人の美乃里(白石麻衣)まで事件に巻き込まれ…。

 冷静沈着な加賀谷は感情を表に出さないクールな性格。これまで演じてきた役柄の中でも特に難しかったはずだ。

 「外に向かってエネルギーを出さない代わりに、内に向かってエネルギーを秘めている…。加賀谷はそんな性格。人はみな性格こそ違いますが、持っているエネルギーは同じではないのか。そう考えながら演じていると特に難しさは感じませんでしたよ」と論理的に演技論を説明してくれた。

 昨年はドラマでパイロットも演じた。職種や年代さえ、多彩に演じ分ける演技力は、こんな鋭い人間洞察力に裏付けられている。

 2年前に取材したとき。すでに映画やドラマなどで引っ張りだこの売れっ子俳優だったが、「休日はなくていい。休めないぐらい忙しい方がいい。いろいろな役を演じたいですから」と話していた。

 さらに忙しくなった現在はどうだろうか。

 「休みがほしいです。いろいろとやりたいことがありますから」と苦笑しながら打ち明けた。

 現在、英語を勉強中で、今年に入ってバレエも習い始めた。役作りのためではない。

 「昔から興味があって始めたこと。具体的な目的のために何かをやるのはあまり好きではないですから」

 宮城県出身。地元の進学校に通い、大学進学を機に上京するが、3年のときに俳優業が忙しくなり中退した。物腰は柔らかいが、芯は強く、こうと決めたら意志を貫く。

 幼い頃から戦隊ものが好きで、その念願がかない、20歳のときに「天装戦隊ゴセイジャー」で主演の座をオーディションでつかみ取り、俳優デビューを果たした。

 共演したヒロイン役の女優が「彼は自分の出番が終わっても最後まで現場に残る。真面目で芯が強くキャストを引っ張る頼もしい主役だった」と語っている。

 “この証言”に対し、照れ笑いを浮かべながら、「そんな格好いい理由ではないですよ」と否定し、こう続けた。

 「変身後のアクションはスーツアクターが演じています。僕がアフレコでその声を吹き込むのだから、演技を見ておくことは当然だと思っていただけですよ」

 相変わらず真面目さは変わらない。

 新作映画で共演した白石麻衣は「現場で中田秀夫監督と演技について真剣に話し合っている姿が印象的だった」と語る。

 20代は無我夢中で演じてきたが、この年齢になって「伝えたいメッセージを演技で表現できれば」と変化した。

 昨年、東北放送が制作した東日本大震災の被災者を追悼するドラマ「小さな神たちの祭り」に志願して出演した。宮城出身の俳優として、被災地への思いを「言葉ではなく芝居で伝えたかったから」だと言う。

 2年前、「休みはいらない」。そう答えたが、「本音を言うと、自分を鼓舞するつもりで、あえてそう答えてしまいました」。

 何も変わっていないと言いながらも、本音を吐露する余裕も身につけた。気弱な高校生から屈強な刑事へ…。更なる進化に期待がかかる。(ペン・波多野康雅/カメラ・恵守乾)

 ■千葉雄大(ちば・ゆうだい) 1989年3月9日生まれ。30歳。宮城県出身。ファッション誌のモデルとして活動後、2010年、「天装戦隊ゴセイジャー」(テレ朝系)で主役として俳優デビュー。映画の近作は「帝一の國」(17年)、「決算!忠臣蔵」(19年)など。主演を務める連続ドラマ「いいね!光源氏くん」(NHK)が4月放送予定、映画「子供はわかってあげない」が6月公開予定。

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