zakzak

記事詳細

新型コロナは「理系」の話 「文系」のド素人連中が騒ぎ立てても意味がない

 2月の初旬頃には、まだ多くの方が問題の本質に対して半信半疑でいたが、この新型コロナウイルス騒動は国難級の問題であると言わざるを得ない状況だ。そして今や世界中がその感染に「阿鼻叫喚」である。

 最初に断っておくと、私はこの騒動に関して無責任な発信をしている「文系」の著名人をあまり信用していない。

 それは簡単なことで、感染症の問題は、純粋に「理系」の分野の話であり、「文系」のド素人連中がデカイ声で騒ぎ立てても意味がないからである。

 特に厄介なのは発信力のある「文系」有名人で、感染症という「超理系問題」に対しても、何か一言スバッと申しておくことがカッコイイと思っていたりする。またそういう連中は、「超文系」故に、言葉遣いが巧みである。

 だが、この手の新型感染症問題は、最先端の研究者たちにとっても未知な部分が多く、「文系」などが太刀打ちできる領域ではない。なのに、それを物知り顔に評論して、ただただ政府の対策を批判するだけのリベラル戦士にはつくづくうんざりしてしまう。

 WHO(世界保健機関)の「非常に危険」という発表のように、これは人類レベルの問題である。別に日本政府だけが特別にダメであるわけではなく、世界中、みんな分からないからこれだけ困っているのである。

 私自身も強く恐怖心を感じているが、誰もが等しく、この新型の感染症に対して無知であるというのが現実であり、唾を飛ばして騒いでも何も変わらない。

 私もつい先日、某生放送番組で、演劇に関わる人間として、舞台上演などの中止が相次いでいる現状に対してコメントを求められた。

 演劇人の熱意は嫌という程に理解しているが、感染うんぬんに関しては「文系」なので分かるわけけがないと答えた。そして「文系」の浅い知識であろうとも、演劇人の熱意などをウイルスは忖度してくれないはずだと最後に付け加えた。

 不安だと騒ぐ方や、強引にでも誰かの責任や陰謀だと決め込んで留飲を下げたい方も多々いる。ただ現状では、百点満点の答えは誰も持っていない。人に文句を言う前に、手に入る情報を精査して、自分と家族ができることを冷静に決めていくしかない。

 これは「文系」のSF的な妄想であるが、ここ10年で急激に変わった世界的な気候問題と、新型の感染症の関係をどうしても疑ってしまう。

 今回は何とか封じ込めたとしても、毎年毎年巨大化する台風のように、こんなことが毎年のように続くと、ここ数カ月でこれだけ世界が右往左往なのだ、あっという間に社会基盤そのものが変わってしまうかもしれない。その先の未来は、人間の移動というものが制限される世界になってしまうのだろうか。

 デジタル技術で、世界的に人間同士の距離が近くなったといわれて久しいが、今度は感染症により人と人の距離が遠くなるとしたら、まったく因果なものである。

 ■大鶴義丹(おおつる・ぎたん) 1968年4月24日生まれ、東京都出身。俳優、小説家、映画監督。

 88年、映画『首都高速トライアル』で俳優デビュー。90年には『スプラッシュ』で第14回すばる文学賞を受賞し小説家デビュー。主な出演番組は『アウト×デラックス』(フジテレビ系)など。

 2020年、YouTubeで公式チャンネル「大鶴義丹の他力本願」を開設し動画を投稿中。

関連ニュース

アクセスランキング