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億万長者ができるまで 「起業チャレンジ!覆面ビリオネア」

★「起業チャレンジ!覆面ビリオネア」(スカパー!CS340ディスカバリーチャンネル 3月26日(木)午後11時)

 アメリカのドキュメント番組には、実にシンプルで面白いものがあります。23日午後11時からスカパー!ディスカバリーチャンネルで放送される「起業チャレンジ!覆面ビリオネア」もそのひとつです。

 これは億万長者で起業家のグレン・スターンズが、自らの素性を隠し、100ドルを元手に90日間で100万ドルの価値がある会社を作りあげようという企画の番組です。条件はかなり過酷で、持ち物は、100ドルと車と携帯電話。さらには、家族や友人との連絡は一切できません。挑戦の場所は事前に知らされません。

 寒さの中、車中泊をしながら仕事を探し、まずは生活費3300ドルを一週間で稼ぐことを目標とします。地元の業者でいくらかのお金を稼ぎ、その後、アイルランド発祥の聖パトリックデーがあることを知ると、緑のグッズを安く仕入れて地元の業者とともにパレードで売りさばくものの、目標にはまだ遠く…。

 この番組を見ていると古典落語の「鼠穴」という演目を思い出します。田舎から出てきた男が、わずか三文という金を元手にコツコツと稼いでいくのです。その中で“精出せば凍る間もなし水車”という川柳が出てくるのですが、まさにその通り。身を粉にして働き、最終的に蔵を三つも持つ大きな店を築きます。

 どうしても今どきの億万長者というと、アイデア一発で稼ごうとするイメージがあるのですが、やはり根本は江戸時代と稼ぐ精神は一緒。汚れ仕事もいとわず、必死に働かないとある程度のまとまったお金はできないということなのでしょう。

 この番組を見れば勇気が出る人が多いはずです。そう若くはない億万長者が小さな失敗をしながらも、すこーしずつお金を稼いでいく様子はなかなか見られるものではありません。印象的なのは、決して後ろ向きにならないところです。お金持ちとそうでない人の差というのはここなのか、とも思えます。全8話、見続けないともったいない番組です。(横川メロディー)

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