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志村けんさん、最先端医療でも救えない新型コロナの恐ろしさ 発症6日で容体急激悪化、家族でさえ会えず火葬場直行

 新型コロナウイルスによる肺炎のため70歳で死去した志村けんさん。17日の発症から一気に劇症化し、人工心肺など最先端医療の甲斐もなくわずか12日間で急逝、遺体は病院から火葬場に直行と親族は明かす。専門家は新型コロナウイルス特有の恐ろしさを指摘する。

 「家に帰ってくるときには骨になっている。感染だから(火葬場にも)行けない。お別れ会は(新型コロナが)静まったころに…」

 東京都東村山市の実家前で取材に応じた実兄の知之さん(73)が明かした別れの場面はあまりにも無情だった。

 20日に志村さんが入院して以降、知之さんは感染防止の観点から一度も面会できなかったという。「病院に行っても会えない。顔も見られていない」と声を震わせる。遺体は31日に病院から火葬場に直行。荼毘(だび)に付された後、通夜と葬儀・告別式は近親者のみで執り行われる。

 厚生労働省の「新型コロナウイルスに関するQ&A(関連業種の方向け)」によると、感染者の遺体の搬送や火葬の際には「遺体からの感染を防ぐため、遺体について全体を覆う非透過性納体袋に収容・密封することが望ましい」とする。納体袋の表面も消毒する必要があり、作業を行うときは手袋やマスク、ゴーグル、防護服の着用が望ましいともいい、通常禁止されている死後24時間以内の火葬も「できる」としている。

 志村さんは23日の検査で陽性が判明した際、意識を失うほど重篤だったという。山野美容芸術短期大学客員教授で医学博士の中原英臣氏は「新型コロナウイルスの恐ろしさは発症から重症化までのスピードだ。特に高齢者や持病、喫煙習慣などで肺機能が弱まっている人は致命的な症状に悪化しやすい」と話す。

 24日に新宿区内の病院に転院後、人工心肺装置「体外式膜型人工肺(ECMO)=エクモ」で治療を続けた。中原氏は「人工心肺は自力で十分な酸素を取り込めない肺に対して、体外に吸引した血液の中に酸素を直接取り込み、体内に戻す治療法だ。その間に肺の回復を待つことになるが、直接肺炎の回復を見込めるものではなく、あくまでも『対症療法』の一つ」と解説する。

 中原氏は「今若い人は軽症で済む場合が多いとされているのは、肺機能がまだ弱まっていないからということだろう。重症化するリスクが高い人は手洗いやうがい、外出を控えることでまず感染を防ぐしかない」と強調する。ひとごとではない。

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