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コロナ禍を先取りしていたSFスリラー 「コンテイジョン」

 これほど暗示的な作品があるだろうか。2011年公開の米映画「コンテイジョン」は、パンデミックの恐怖をドキュメンタリータッチで描くSFスリラー。数々の映画賞をものにしてきたスティーブン・ソダーバーグ監督は悪夢を先取りしていた。

 出張先の香港で新種の凶悪なウイルスに感染した米国人女性(グウィネス・パルトロウ)が、元恋人との密会でシカゴに立ち寄ったことをきっかけに、世界へ感染が広がり、死者が続出する。WHOや米国のCDC(疾病予防管理センター)、DHS(国土安全保障省)が真相解明に乗り出し、研究者がワクチン開発に取り組む一方、陰謀論が飛び交う。ネット上でデマを繰り広げるジャーナリストは大衆を扇動して暴動に…。

 ハリウッド映画にありがちな絶叫系やホラー要素はなく、特定の国や勢力をヘイトするような安易な展開でもない。緊張感を保ちながら淡々と恐怖が世界に広がっていく様子がとにかくリアル。結末の後味は決して悪くなく、感染予防の示唆に富んでいる。

 この作品に登場するマット・デイモン、ケイト・ウィンスレット、ローレンス・フィッシュバーンら人気俳優は、現在、コロンビア大学が制作する新型コロナウイルスの警告動画に出演。また、医療監修を手がけた同大のイアン・リプキン医師がコロナに感染し、「私に感染するくらいだから誰でも感染するでしょう」と自宅のテレビ電話からニュース番組に出演した。(中本裕己)

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