【エンタなう】日米の歴史的海戦…心に刺さる犠牲者への敬意 映画「ミッドウェイ」 - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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日米の歴史的海戦…心に刺さる犠牲者への敬意 映画「ミッドウェイ」

 真珠湾攻撃に端を発し、日米の命運を分けたミッドウェー海戦の3日間を米海軍パイロットの目線で描く映画「ミッドウェイ」(公開中)。ド迫力の映像は、ローランド・エメリッヒ監督による太平洋戦争版「インデペンデンス・デイ」の様相だ。

 米映画なので当然ながら米軍寄りだが、礼讃に終始するだけでない。豊川悦司扮する連合艦隊司令長官・山本五十六の命で、米艦隊に攻撃を仕掛ける山口多聞(浅野忠信)、南雲忠一(國村隼)らを単なる敵軍扱いするのはなく、米軍をギリギリに追い詰めたのはどんな人物だったかという視点もある。史実はともかく、南雲を演じる國村は「アウトレイジ」で見せた直参の悪役組長のような不適な笑みを浮かべ、存在感バツグンだ。

 一歩も引かない不条理な戦いは生々しく、両軍の犠牲者に敬意を評した描き方は心に刺さる。気になったのは、初めて東京を含む本土に心理的脅威を与えたドーリットル空襲の場面。日本を急襲して燃料が尽きた米軍機は、中国に不時着して難を逃れるのだが、このとき米兵を救った中国の市井の人に、日本軍への恨みを語らせている。映画の本筋にはあまり関係がないようにも思えた。

 日本軍は暗号を解読され情報戦に敗れてミッドウェーで壊滅的な打撃を受ける。今日、ハリウッドには潤沢なチャイナマネーが注がれている。エンターテインメント分野でも国力で賛同が得られないと、世界は聞く耳を持ってくれないだろう。(中本裕己)

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