【桂春蝶の蝶々発止。】国民の常識とかけ離れた政治家の言動 談志師匠の金言「国会は国会議員を守るためにある」 - zakzak:夕刊フジ公式サイト

記事詳細

国民の常識とかけ離れた政治家の言動 談志師匠の金言「国会は国会議員を守るためにある」

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の女性蔑視とも取れる発言が波紋を広げております。謝罪会見もいわゆる「逆ギレ」状態で、傷口を広げるようなものになりました。

 最近、政治家の言動が国民の常識とかなり乖離(かいり)している気がします。国民に新型コロナウイルスの感染拡大を阻止するために「自粛」を求めておいて、大人数で会食したり、銀座の高級クラブにいく与党議員ら、追及する野党議員も言葉が汚くて炎上したり…。何だか、永田町が伏魔殿のように見えてしまうのです。

 ちなみに、私は新型コロナを指定感染症の「2類相当」から、インフルエンザと同じ「5類」にすべきだと考えていますから、本来なら会食もクラブも悪いとは思ってはいません。だけど、国民は同調圧力ともいえる「自粛」に従っているんです。

 例えば、われわれの仕事場である劇場は「時短協力要請」ではなくて、「時短協力依頼」になっています。これは飲食店と違って「協力してほしいが、お金は出しませんよ」という国や自治体のスタンスです。それでも従うのは、「自粛」に応じない集団の芸なんて笑えないからです。

 その「自粛」を呼びかけている政治家が自粛破りをしている。アホでしょう? 政治家が自粛破りをしているのに、何で私たち国民が苦しまないといけないの?

 そういうストレスがたまっていたところに、元首相である森会長のあの発言です。謝罪会見も逆ギレ。そんな人がトップに立つ東京五輪に対して、国民が違和感を抱くのは当たり前ですわな。

 政治家の欺瞞(ぎまん)について、スッキリする金言を遺してくださった人がいます。あの立川談志師匠です。

 「国会ってのはな、国民のためなんかにあるんじゃない、あれは国会議員を守るためにあるんだ」

 以前、談志師匠のこの言葉を聞いて、私は咀嚼(そしゃく)できませんでした。しかし、昨今の政治家たちを見て、この言葉が理解できたのです。これって、とても尖っていますが真理だと思うんですよね。

 「省庁は官僚のためにある」「警視庁は警察官のためにある」…。すべては自分たちをどう守るかということなのです。年度末になったら目立つ道路工事だって国民のためじゃない。予算を使い切りたい各自治体のためにある。

 そう考えたら腹は立つけど、世の中に起こる事象への「理解」は深まるのです。

 談志師匠が今の世にいらっしゃったら毎日炎上するでしょうな(笑)。それでも私は談志師匠のように、本当のことを言ってくれる人の方が、よほど誠実だと思えるのですが。

 ■桂春蝶(かつら・しゅんちょう) 1975年、大阪府生まれ。父、二代目桂春蝶の死をきっかけに、落語家になることを決意。94年、三代目桂春団治に入門。2009年「三代目桂春蝶」襲名。明るく華のある芸風で人気。人情噺(ばなし)の古典から、新作までこなす。14年、大阪市の「咲くやこの花賞」受賞。

関連ニュース

アクセスランキング

×