【ぴいぷる】元サッカー日本代表・播戸竜二 輝けるゴールのため考え突っ走る 選手のセカンドキャリア、自分が率先してその道を開く! (1/2ページ) ぴいぷる
「プロの定義ですか? 常にどう見られているかを考えて行動する。それが、多くの人に希望や勇気を届けることにつながれば…。そう思います」
Jリーグのガンバ大阪、ヴィッセル神戸のフォワードとしてピッチに立ち、日本代表として活躍。世界で戦ったストライカーはこう語る。
この定義。54歳にして現役を続けるキング・カズ、三浦知良(横浜FC)から学んだ教えでもあるという。
そのカズに憧れ、サッカーを始めた少年は、2年前、彼より先に現役を引退した。
忘れられない記憶は多すぎる。
日本代表時代、名匠、イビチャ・オシム監督から幾度となくげきを飛ばされた。
「それまで感覚だけでゴールを狙っていましたが、監督から『常に考えて走り、考えてゴールを狙え』と。それからプレーは変わりました」
代表デビューとなったガーナ戦(2006年10月)では、「選手に頭を蹴られて出血し、ドクター・ストップがかかりました。でも、拒否しました」。応急処置のテーピングは血まみれになるが、果敢にゴールを狙う姿にサポーターは歓喜し、興奮した。
そんな熱い男だった。
いま頭の中にあるのは、選手が現役を終えた後の風景と、サッカー振興そのものへの思い。
「選手が引退後に活躍できるセカンドキャリアは大きな課題です。自分が率先してその道を開き、後輩の選手たちに示すことができれば」
昨年、Jリーグの特任理事となり、今年2月からは、新たに発足した日本女子プロサッカーリーグ(WEリーグ)の理事にもなった。
「Jリーグの人気はすごかった。もう一度、あの人気を取り戻したいですね。どうすれば、カズさんが大活躍してブームを巻き起こした、あの頃のサッカーの輝きを取り戻せるか」。並々ならぬ闘志が伝わってくる。
その熱意もさることながら、さすがにこれには驚かされた。
「俳優としてもデビューしたんですよ」
作品名を聞いて、二度驚いた。公開中の話題作「孤狼の血 LEVEL2」というのだ。
「旧知の東映プロデューサーから『俳優に興味はある?』と言われ、『あります』と即答したら出演が決まって。まさかこんな大作とは知らず…」
役所広司と松坂桃李が暴力団を牛耳る広島県警の刑事を演じ、話題を呼んだハードボイルドの続編。新作では松坂が役所の跡を継ぎ、狂気に満ちた悪徳刑事になりきっている。