田英夫氏が死去 ニュースキャスターの草分け
11.17更新
元ニュースキャスターで、参院議員を務めた田英夫(でん・ひでお)氏が13日、呼吸不全のため都内の病院で亡くなっていたことが分かった。86歳だった。葬儀・告別式は本人の希望で親族のみで済ませた。
田さんは、1923年、東京・世田谷生まれ。47年、東大経済学部を卒業後、共同通信社に入社。帝銀事件や三鷹事件などを取材。政治部記者としては54年に第1次鳩山内閣の総理担当記者として、毎朝、鳩山邸で取材した。
偶然の機会から、ソ連のドムニツキ参事官を鳩山一郎首相に引き合わせ、日ソ国交回復の端緒をつくった。
62年、TBSのニュースキャスター第1号となる。東京オリンピックなどの報道にかかわった。
71年、日本社会党が参院全国区で出馬して、192万票を獲得してトップ当選を果たす。外務委員として中国・朝鮮問題に取り組んだ。
78年、社会民主連合を結成して、代表となる。97年、社会民主党に復帰したが、2001年、34年間の参院議員生活に終止符を打っていた。