ZAKZAK for mobile

【カラダの不思議】背中から腰に… 「痛み」が移動するって本当?

ニュースカテゴリ:健康・医療の医者・病院

【カラダの不思議】背中から腰に… 「痛み」が移動するって本当?

更新

 「最初は肩が痛かったのに、背中の痛みになった」「背中の痛みから腰痛になった」など、「痛みの場所が移動する」と感じることはよくあること。これって実際にあることなのか。都内の整形外科医に聞いた。

 「まず考えられるのは、『痛い部位』をかばうことで、他の部位に負担がかかってくること。例えば、痛い足をかばって歩いていると、それを支えるもう一方の足や腰などに負担がかかり、そこに疲れが蓄積されていくことがありますよね」

 ただし、他の部位が痛くなっても、実際に「悪い部位」が移動しているわけではないと言う。なぜ「痛みが移動した」ように感じるのか。

 「体は同時に複数の痛みを感じることができないということも、あるかと思います。ある神経細胞の興奮によって、その周辺の神経細胞の活動が抑制されることを『周辺抑制』と言います」

 人体が同時に複数の情報を受け取ると、混乱してしまう。それを避けるために、人体が危険を感知できるよう、一番重要な情報をより速く伝達する仕組みで、周辺の情報が抑制されるらしい。

 「つまり、『一番重要な情報=一番痛い場所』のみが伝達されるようになっているということです」

 痛い部位が実際に移動していくわけではなく、一番痛い部位のみを「痛み」として感じるだけであって、他の部位にももともと痛みを持っていた可能性も考えられるそうだ。

 「また、一番痛かった部位を治療すると、その部位の痛みは軽減しますが、今度は二番目に痛い部位を『痛い』と感じるようになる可能性もあります」

 ちなみに、全身の広い範囲に痛みを感じる病気もあるそうだ。

 「『線維筋痛症』といって、首や肩、背中や腰、膝や下肢など、広い範囲にわたって、関節や周囲の骨、筋肉などに痛みを感じる病気です。リューマチ性疾患と考えられますが、目立った変形や腫れがないため、検査では『異常なし』とされることも多いです」

 いずれにしろ、「あちこちが痛い」「痛みが強い」「長期にわたって痛みを感じる」場合は、一度、医療機関を受診しておこう。

ランキング