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【高血圧ギモン解決】週末だけの多量飲酒は大丈夫?

★千葉大学医学部附属病院循環器内科・小林欣夫副病院長

 Q.週末だけの多量飲酒は大丈夫?

 A.毎日少量飲む人と比べ3倍も動脈硬化を促進する

 このコーナーで以前、高血圧の人が毎日飲み過ぎると、夜間の血圧上昇につながりよくないことを紹介した。日本酒は1合、ビール中瓶1本、ワインは2杯弱などが、日本高血圧学会の治療ガイドラインで容認されている目安(女性の場合は約半分)。毎日の多量飲酒は、肝臓にダメージを与え、食道がんなどの発がんリスクも高めるためよくない。では、平日は飲まず、週末だけストレス発散として、羽目を外して酒を多く飲むのはどうか。

 「米国の研究では、日々少量飲む場合と、週末まとめて飲む場合は、後者の方が3倍も動脈硬化が促進する可能性が高いと報告されています。赤ワインを毎日2杯と、土日にまとめて7杯ずつ飲むイメージです。週末だけでも、多量飲酒はよくありません」

 こう解説するのは、千葉大学医学部附属病院循環器内科の小林欣夫副病院長。心臓の血管内治療(カテーテルインターべーション治療)の世界的な権威だ。

 アルコールを飲むと、アセトアルデヒドという毒素が生じる。日本人では、これを分解する酵素の働きの悪い人が多く、アルコールを少し飲むだけで顔が赤くなる人が当てはまる。多量に飲むとアセトアルデヒドが、どんどんたまり、これにより血圧が上がるとされている。また、飲酒後にアルコールが抜けていく過程で起こる交感神経の高まりでも血圧が上昇するので注意が必要だ。

 「短時間で多量に飲むと、血中のアルコール濃度を急激に上げるためよくありません。高血圧は動脈硬化を促進させ、逆に動脈硬化は血圧を悪化させる相互関係があります。多量飲酒などの生活習慣は、それに拍車をかけると考えていただきたい」

 過去の研究報告では、全く飲まない人よりも、日本酒1合程度を飲む人の方が、狭心症や心筋梗塞の発症リスクが低いと報告されている。週末のガブ飲みより、毎日少しずつ飲む方がよいといえる。そして、飲酒で血圧上昇につながりやすい高血圧の人は、そもそも狭心症や心筋梗塞のリスクが高いので、多量飲酒はやめた方が無難だ。

 「少量でも、ウオッカなどのアルコール度数が高いお酒は、やはり心臓病や血管疾患を増やすとされています。高血圧の方は、ビールや日本酒、ワインなど、日々の楽しみは度数の低めのお酒を心得ましょう」

 もちろん、動脈硬化は、動物性脂肪に偏った食事や運動不足などでも促進する。食事についていえば、小林副病院長は、「塩分控えめにした和食がお勧め」という。ほどほどの量の酒とバランスのよい食事を。(取材・安達純子)

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