zakzak

記事詳細

【高血圧ギモン解決】高血圧薬をやめるタイミングはいつ?

★東京都健康長寿医療センター顧問・桑島巖医師

 Q.高血圧薬をやめるタイミングはいつ?

 A.夏場は絶好機!食生活の見直しに励むことで薬をやめることは可能

 一般に高血圧の改善では、食生活の見直しが基本といわれる。さらに、診察室の血圧測定で160/100(単位・mmHg)以上が続くと、高血圧の治療薬を処方される。「薬を飲み続けるのは嫌だ」と一念発起し、減塩などの食事の見直しや適度な運動に励み、薬を飲みつつ家庭血圧測定で135/85未満に到達したとしよう。では、血圧が下がったときに薬をやめるタイミングはいつなのか。

 「夏場は薬の減量や、やめる絶好のチャンスといえます。気温の上昇とともに血管が拡張して血圧は下がりやすくなるからです。減塩などの食生活の見直しに励むことで、薬の量を減らし、やめることも可能になります」

 こう話すのは、東京都健康長寿医療センター顧問の桑島巖医師。これまで5万人もの高血圧患者を治療している。

 「薬を飲んで血圧が下がって単にやめるという話ではありません。血圧が安定的に下がったらやめるという話です。それには、朝晩の家庭血圧測定が欠かせません」

 家庭血圧測定で、冬場は135/85程度が、夏場に110/70程度にまで下降。このような場合には、医師の指導のもとに、3つ飲んでいた薬をひとつ減らして翌日以降の様子を見る。当然のことながら、血圧が上昇して135/85以上になったら薬を3つに戻す。しかし、110/70程度を維持できるようであれば、1週間後にはさらにひとつ薬を減らす。1週間後には1錠の薬を半分にして、それでも血圧が上昇しなければ薬を止めてみる。

 このように血圧状態を把握しながら、血圧の薬を減量し、やめることが重要になる。もちろん、どの薬を減らすかなど、自己判断は難しいのでかかりつけ医に相談しつつ行うことが大切だ。

 「2型糖尿病や脂質異常症などを併せ持っている人では、安易に高血圧の薬を中止することは危険ですが、他の合併症がなく高血圧だけという人では、食生活を見直すなどで薬を減らしたりやめたりすることは可能です。そのチャンスが夏場と捉えていただきたいと思います」

 2型糖尿病や脂質異常症は、血圧を上昇させて動脈硬化も促進させる。いずれの薬も服用して、肥満を抱えたメタボリックシンドロームの人は、血圧の改善のみならず全体的な改善が必要となる。生活習慣病と呼ばれるだけに、食生活をきっちり見直せば、体調が改善し、総合的に薬を減らすことも夢ではない。

 「ひとりひとり身体状態は異なりますので、その人に合わせた適切な薬の使用が重要になります。いわば、薬のダイバーシティー(多様性)。今後、それを推進していくことが必要だと思っています」と桑島医師は話す。

関連ニュース

アクセスランキング