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【高血圧ギモン解決】ラーメンの塩分は野菜で帳消しにできる?

★東京慈恵会医科大学附属病院栄養部・濱裕宣課長 

 Q.ラーメンの塩分は野菜で帳消しにできる?

 A.期待できない。回数減らし、汁を残す心掛けが必要 生野菜でカリウムを維持冷やし中華の方がお勧め 

 高血圧の人は、1日6グラム未満の塩分摂取量が推奨されている。1日3回の食事では1回分が2グラム未満で、濃い味に慣れていると薄味はツライ。宴会後のシメのラーメンを、医師から止めるようにいわれた人もいるだろう。

 一方、野菜に含まれるカリウムなどのミネラルは、塩分排出の一助となるため、毎食ごとに野菜を食べることも指導される。ならば、ゆでたキャベツや、もやしをたっぷり載せてラーメンを食べれば、塩分含有量が高くても、体内の塩分量を帳消しにできるのではないか?

 「カリウムは水溶性ミネラルといって、水に溶けやすい性質を持ちます。野菜をゆでたり煮たりすると溶け出して、およそ半分の量に減ってしまうのです。ラーメンにゆでた野菜を載せても、高塩分を帳消しにするほどの効果は期待できないと考えられます」

 こう説明するのは、東京慈恵会医科大学附属病院栄養部の濱裕宣課長。長年、患者の立場に立った食生活向上の指導を行っている。

 100グラム中のキャベツのカリウム含有量は約200ミリグラムで、ゆでると100ミリグラム以下になるという。もやしは約160ミリグラムで、ゆでるとやはり半分以下になるそうだ。

 ラーメンの汁と一緒にゆでれば、汁にカリウムは溶け出すが、汁も飲み干すと塩分過多は免れない。ラーメンの種類にもよるが、塩分含有量は1杯6~7グラム程度。約7グラムのラーメンは、汁に約4グラムの塩分が含まれる。

 さらに、濱課長によれば、キャベツのような野菜を細かく刻むと、切り口から酸化が始まり栄養素はどんどん減少するという。カリウムなどは、塩分排出の一助となるとはいえ、ラーメンにトッピングしても、高塩分を帳消しにするほどの効力は期待できないのだ。

 「冷やし中華は、塩分が4グラム程度とラーメンより低く、トッピングの生野菜もカリウムを比較的維持しやすいのでラーメンよりはお勧めです。冷やし中華の汁を残せば、さらに減塩につながると思います」

 では、血圧降下作用があるといわれるカルシウムを合わせるのはどうか。ラーメンなどの高塩分食を食べたときに、カルシウムを含む牛乳を飲めば、血圧降下が期待できないのだろうか。

 「高塩分食は、牛乳を飲んでも帳消しにすることはできません。食事全体の塩分を控えた上で、カリウムやカルシウムなどのミネラルをとることが、高血圧の改善では重要になります」

 ラーメンなどの高塩分の麺類を食べたいときには、月1回のご褒美のようにときどきにとどめた方がよいそうだ。そして、できれば自宅で作る際などの調味料は減塩を選ぶのがコツとなる。

 「習慣化された味付けを変えるのは難しいですが、日々の食事で減塩に慣れるようにしていただきたいと思います」と濱課長は話す。(取材・安達純子)

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