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ボクの抗がん剤治療を告白するよ 高齢者ががんとともに生きるのは自然なこと

 先月、ボクがツイッターで抗がん剤治療を受けていることを投稿して以降、たくさんの人から声援をいただいている。ありがたいね。

 不思議な意見も見受けられた。ようは「抗がん剤は毒だから、断食などの治療にして」というものだ。これは誤解があるようだけど、毒を薬にかえるのが医学だよ。がんは実に多くの種類があって、抗がん剤でしか治療できないものもあるんだ。がん治療を受けずに断食なんかしたら、かえって体に悪いよ。

 確かに抗がん剤治療には副作用があって、ボクの場合は高熱が出る。それでも先生と治療計画やスケジュールを話しながら決めるのは、ボクにとって面白いし楽しい作業なんだ。

 そもそも日本には、がんを治らない病気だという前提で物事を語る人たちが多い。昔と比べて「がん患者が急増している!」といったりね。でもそれって、昔はがんを見つけることができなかったというだけ。思い込みだよ。

 だって、なんで日本は長寿大国なの? がんの発見と治療の技術が進歩しているからだよ。それくらい、がんは「治る」病気になっているんだ。

 ボクのような高齢者ががんを持ちながら生きるのは自然なこと。大切なのはがんは数ある病気のうちでも、すぐに死んじゃう病気じゃないってことだ。治療は消耗戦ではあるけどね。高齢者にとっては、むしろ嚥下性肺炎や心筋梗塞(こうそく)の方が怖い。即死につながるからだ。

 ぼくが学生の時、献体を解剖してみると、老人にはだいたい、がんがあった。でもがんで亡くなったわけじゃなくて、診断書での死因は肺炎とか老衰とか別なんだ。がんを持ちながら生きて、進行する前に別の原因で亡くなる方は多くいたんだ。昔の戦国武将だって、がんになってた人はたくさんいたと思うよ。

 もちろん早期発見・早期治療が大切なことはいうまでもない。定期的に自分の体をチェックするのを怠らないことだ。ボクも年に1回は必ず人間ドックを受けて、腸の内視鏡検査もやっている。あれはたくさん下剤を飲むのが面倒くさいんだけどね。

 ボクは奇想天外な研究開発に取り組む個人を支援するための「Inno(異能)vation」というプログラムのスーパーバイザーを務めているんだけど、今年度、大腸がん治療のために従来の欠点を克服した磁気誘導全消化管カプセル内視鏡の開発を提言している人がいて、最終選考を通過した。今後に期待したいね。ワクワク。

 ■高須克弥(たかす・かつや) 美容外科医で医学博士。美容外科「高須クリニック」院長。愛知県出身。日本に「脂肪吸引手術」を普及させた先駆者で、「Yes、高須クリニック」のCMフレーズでもおなじみ。芸能界、財界、政界と幅広い人脈を持つ。著書多数、最新刊は「大炎上」(扶桑社新書)。

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