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【老眼、白内障、緑内障…定年世代の眼病対策】わずか100円で「老眼」を緩和! 老眼鏡をかけて「遠く」をぼんやり眺める

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 老眼、白内障、緑内障、加齢黄斑変性-と、60歳以上の定年世代を襲う目の病気について解説してきた。最終回の今回は、具体的な予防法について、眼科専門医・平松類医師に聞く。

 この連載で取り上げてきた4つの眼病は、いずれも「ある日突然起きる病気」ではない。毎日少しずつ症状が進むため、患者である当人には気付きにくく、自分が病気であることを知らずに生活している人が圧倒的に多いのだ。

 しかも、患者自身が病気に気付きにくい理由がある、と平松医師は指摘する。

 「第一の理由は、“目が2つある”ということ。片側の目が見づらくなっていても、もう片方の目で見えていれば、とりあえず日常生活は送れます。もう一つの理由は“脳の補正”。視力の低下や視野の欠損があっても、脳が勝手にそれを補正するので、実際にはよく見えていないのに“見えている気分”になってしまうのです」

 後者は一見便利な機能に見えるが、これにも限度はある。元の眼病が悪化すれば頭痛や肩こりなどの二次的被害を招くことになる。「ガボール・パッチ」とよばれる歪(ゆが)んだ模様を凝視することで脳の補正能力を強化するトレーニングがあり、これによって視力の回復が見込めるのは事実だ。その機能を強化しつつも、どうせなら病気にならないような生活を送るべきだろう。

 そこで、平松医師が特に定年世代の読者に奨励する眼病予防対策を別項に掲げてみた。

 このうち「100円ショップの老眼鏡をかけて“遠く”をぼんやり眺める」という予防法は、老眼対策として非常に効果的だ。老眼鏡は本来、手元を見やすくするための眼鏡であり、これをかけて遠くを見てもピントは合わない。しかし、あえてこれで遠くを見ることで、目の水晶体の厚さを調節する「毛様体筋」という筋肉を弛緩(しかん)させ、結果として老眼症状が緩和するのだ。

 「高価な老眼鏡を使う必要はないので、100円ショップの老眼鏡で十分です」と平松医師。

 目にとって紫外線が悪影響であることは周知の事実。これを防ぐにはサングラスが絶大な威力を発揮する。会社勤め時代は、なかなかかけられなかった世代にとって、定年は絶好の機会でもある。色付きのUVカットレンズの眼鏡を作って、目の保護だけでなく若返りにも挑戦してはどうだろう。

 「会社を辞めると眼科との付き合いが薄くなる人が多いけれど、実際には定年後のほうが眼科受診の必要性は高まります。自宅の近くで、眼科専門医のいる眼科クリニックや総合病院を見つけて、年に1度は検査を受けてほしい。それだけで少なくとも失明などの深刻な事態は避けられます」

 まずは家の近くの眼科探しから始めよう。(中井広二)

 ■平松式「定年世代の眼病予防法」

 □年に1度は「眼底撮影」の検査を受ける

 □100円ショップの老眼鏡をかけて「遠く」をぼんやり眺める

 □1日に何度でも(気が付いたら)ホットタオルで目を温める

 □市販の目薬を使うなら、1カ月以内に使い切る

 □家にいる時は「遠近両用」より「中近両用」の眼鏡をかける

 □外出時はなるべくサングラスをかける

 □スマホやパソコンは輝度を下げて、寝る1時間前からは近寄らない

 □新聞や本は目から30センチ、スマホは40センチ、パソコンは50センチ、テレビは1メートル以上離して見る

 □ホウレンソウやケールなどの緑黄色野菜や、オメガ3脂肪酸を含む青魚を積極的に摂る

 □メガネもコンタクトレンズもいきなりショップに行くのではなく、眼科専門医に処方してもらう

 ■医療監修/平松類(ひらまつ・るい) 医師。昭和大学医学部卒業。二本松眼科病院勤務。昭和大学非常勤講師。医学博士。最新刊に『1日3分見るだけでぐんぐん目がよくなる!ガボール・アイ』(SBクリエイティブ刊)

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