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内臓以上に“老化”を実感する「運動器」 「首腰ひざの最新医療」を知った上で病院選びを

 健康長寿を達成するためには、脳や心臓、各種内臓が元気であることはもちろんだが、忘れてならないのが骨や筋肉、関節などの「運動器」だ。年齢を重ねるにつれ、内臓以上に“老化”を実感するのも運動器だ。年に1度はこの領域の最新医療情報を取り込んでおきたいところだ。

 そこで今回紹介するのが、「週刊朝日MOOK 首腰ひざのいい病院2020」(朝日新聞出版)。運動器の最新治療に特化したムックの先がけともいえるシリーズの最新版。

 巻頭の「最新治療リポート」では、股関節と膝関節のロボット手術、頸椎人工椎間板置換術、そして腰椎の再生医療という、まさに「首腰ひざの最新医療技術」が紹介されている。

 従来の股関節や膝関節の人工関節置換術では、埋め込む人工関節の設置角度のほんのわずかな差が、術後のADL(日常生活動作)の質に大きく影響することが指摘されていた。そのネックを解消する目的で、正確な切除部位などを割り出すナビゲーションシステムの導入なども進んできたが、今年これを高精度でアシストする「Mako(メイコー)」と呼ばれるロボット手術が保険承認された。

 これは従来のナビゲーションシステムにロボットアームが連動したシステム。術者が術前のプランと異なる動きをしようとするとロックがかかることで安全性が保たれ、精度の高い仕上がりがもたらされるというもの。

 一方、頸椎人工椎間板手術とは、加齢やスポーツなどで首の椎間板を損傷した時の治療法の一つ。従来は損傷した椎間板を取り除いて、上下の骨を固定する治療が一般的だったが、この治療は首の可動域に制限が生じるという欠点があった。

 そこで新たに開発されたチタン製の人工椎間板を挿入することで、機能を高く維持することを実現したのがこの手術。現在国内35の認定を受けた施設でのみ行われている最新の治療法だ。

 このシリーズ最大のウリである「都道府県別 手術数がわかるいい病院リスト1553」も収録。首、腰、人工股関節、人口膝関節手術に加えて、回復期リハビリテーションの「いい病院」一覧が、独自調査によって明らかにされている。

 「首・腰・ひざなどの運動器疾患は、手術する必要があるかどうかを、信頼できる医師に相談することが大切だといわれます。本誌は、手術実績がある病院を一覧にして掲載しているので、病院選びの参考にしていただければ幸いです」と語るのは杉村健副編集長。

 つらい痛みが続く、治療の必要性を感じる、手術を考えている人は、まずこのムックを精読しておくことをお勧めする。ここに書かれている情報を抑えておくか否かで、その後の治療の成果が大きく左右することは間違いない。

 日進月歩の医療技術に後れを取らない、新しい情報を持つことが、いまを生きる医療消費者にとって必要不可欠なのだ。(竹中秀二)

 ■首腰ひざの手術を受ける高齢者のための病院選びのポイント

 (1)手術件数が豊富

 (2)持病や合併症対策として「単科病院」より「総合病院」

 (3)「もし術後に症状が残ったら…」を説明してくれる

 (4)「せん妄(脳機能障害)チーム」がある

 (5)術後の痛みやリハビリ、定期的な検診などのサポート体制を完備している

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