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【今から始めよう!70代まで働く健康術】健康診断の異常値を放置しない! スポーツ習慣のない人は「休日の外出で足腰の鍛錬を」

 運動習慣が健康に役立つことは知っていても、膝痛や腰痛などを抱えていると難しい。うまく歩けない状態が続くと、運動機能が低下するロコモティブシンドローム、骨格筋量が低下するサルコペニア、フレイル(虚弱)の道をたどることになり、70代で外出もママならなくなることもある。

 それらを防ぐには、単に運動不足解消ではなく、全身管理に気を配ることが重要である。

 東京都健康長寿医療センター整形外科の宮崎剛部長は、「全身状態が良ければ80代後半、90歳でも変形性膝関節症の手術を行います。内科的な病気を抱えていなければ、治療の選択肢は広がるということです」と語る。宮崎部長は変形性膝関節症の治療を得意とし、数多くの患者の手術を行っている。

 「骨を支える筋肉を適切に鍛えれば、膝痛や腰痛予防につながります。一方で、肝臓、腎臓、心臓の健康状態が良ければ、仮に90歳で膝が悪くなっても、治療ができるのです。全身の管理を意識してください」

 ポイントは、健康診断で異常値が出たときに放置しないこと。当たり前のことだが、生活習慣病やメタボリックシンドロームと診断されたら、食生活の見直しに取り組むことが、肝臓、腎臓、心臓を守ることにもつながる。その上で、食べ過ぎず偏らない食事や、前回紹介した大腿四頭筋の筋トレなどに励む。運動習慣があると細胞の炎症を抑制する仕組みが働くので、運動習慣は欠かせない。

 「受診に来られる患者さんの平均年齢は82~83歳で、70代はまだ若い。60代や50代はなおさらです。楽しみながら取り組める運動を探してみてください。それに合わせたトレーニングをすると、自然に運動習慣につながります」

 宮崎部長は自身がサッカーに取り組んでいる。35歳を過ぎてからプレーを再開し、50代となった現在も、月に1、2回程度の試合に臨む。そのために週に1、2回は1時間程度、ジムでトレーニングするという。

 「サッカー、野球、ラグビー、ランニングなど、それぞれの運動で使う筋肉は異なります。スポーツに合わせた筋トレが大切です。トレーナーと相談した上で行うとよいと思います」

 スポーツ習慣のない人が、好みの運動を探して始めるのはハードルが高い。まず休日に外出することを心掛けよう。季節の自然やショッピング、美術館など、さまざまなところに出向くには、やはり足腰がしっかりしていないと難しい。

 「外出して足腰が弱ったことを実感したならば、スクワットやヒールレイズ(別項参照)などで脚の筋肉を鍛える習慣を持つことです。外出して日光に当たるとビタミンDが皮膚で作られて、骨粗鬆症の予防にもつながります。食事の見直しも心掛けましょう」

 全身の健康に気をつけつつ、脚の筋肉をしっかり鍛える習慣を。それがいくつになっても元気で活動すると同時に、万が一、治療が必要な状態になったときにも役立つと心得よう。

 ■ふくらはぎを鍛える「ヒールレイズ」

 (1)両足で立った状態でかかとを上げる

 (2)ゆっくりかかとを下ろす。10~20回(できる範囲で)を1日2~3セット

 (3)両足が簡単と感じる人は、壁などに手をついて片脚で行ってみよう

 (4)逆に、両脚でも不安定な人は、イスなどの背もたれに手をついて行うように

 ※日本整形外科学会「ロコトレ」から抜粋

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