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【今から始めよう!70代まで働く健康術】アーモンドなどに含まれるビタミンEで肝細胞を守る

 脂肪肝を放置すると、細胞死による肝炎、それが進行すると肝硬変や肝がんのリスクも高くなる。脂肪肝は自覚症状がないため健康診断の異常数値を見逃さず、適切に対処することが大切だ。

 「健診の肝機能数値で、過度な飲酒習慣を持つ人はγ-GTPが高くなりますが、肝細胞が死滅すると、ALTやASTの数値に異常が見られるようになります。異常値の原因を知り、原因を取り除くことが重要になります」

 こう話すのは、国立国際医療研究センター研究所細胞組織再生医学研究部細胞療法開発研究室の田中稔室長。「脂肪肝から肝炎発症の引き金となる細胞死を解明」の論文を英国科学雑誌に発表するなど、脂肪肝や肝炎の研究を長年続けている。

 肝機能の数値は、食べ過ぎや飲み過ぎ以外に、肝炎ウイルスの感染や服用している薬の影響などでも悪くなる。「飲み過ぎ」「食べ過ぎ」と自己判断するのは禁物。健診で異常値が出た場合には、まずは医療機関を受診しよう。

 「ASTやALTは、肝細胞が破壊されたときに血中に放出される酵素です。これらの数値が高くて、脂肪肝と診断された場合には、肝細胞の破壊が進み肝炎へ移行する可能性が高くなります」

 医療機関で「飲み過ぎによる脂肪肝」と診断されたなら、2カ月程度の断酒とバランスの良い食事への改善などで、肝機能を元に戻すことができる。食べ過ぎの場合は、食事内容の見直しと適度な運動習慣を持つこと。当たり前の話だが、地道に取り組むことが功を奏す。もうひとつ、肝細胞を守るために役立ちそうなのがビタミンEだ。

 「ビタミンEは、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH/ナッシュ)の治療で使用されています」

 NASHは、大量飲酒以外の食べ過ぎなどによる脂肪肝から肝炎を発症し、肝硬変や肝がんまで進展しうる肝臓の病気。治療ではビタミンEが投与されている。なぜビタミンEがよいかといえば、抗酸化作用によって肝細胞の破壊を防ぐからである。

 「私たちの研究で、脂肪肝による細胞死には、過酸化脂質が関わることがわかっています。過酸化脂質は活性酸素によって脂質が酸化した状態。それを防ぐために、ビタミンEの抗酸化作用が役立つと思われます」

 ビタミンEは、アーモンドや大豆、ひまわり油、べにばな油、イクラ、タラコなどの食材に比較的多く含まれている。それらを適量活用すると、脂肪肝撃退に役立つ。

 「ビタミンEが良いからといって食べ過ぎはよくありません。脂肪肝を防ぐ食生活(別項参照)を心掛け、肝臓を守りましょう」と田中氏はアドバイスする。(安達純子)

 ●肝臓を守る食生活6カ条  

 □お酒は飲み過ぎない。1日ビールなら中瓶1本、日本酒なら1合までと、限度量を決める

 □1日3食、高カロリーな食事は避ける

 □脂肪肝になっているときは間食を止める

 □緑黄色野菜や大豆などの豆類を毎食ごとに適量加える

 □極端なダイエットは行わない

 □1日30分から1時間程度、速歩するなど運動習慣を持つ

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