【青島美幸のスーダラクッキング】低血糖の元気の素 「ごはん」に救われる
緊急事態宣言なるものが出されたりしていますが、みなさん、いかがお過ごしでしょうか? 青島美幸です。
コンチあたいは風邪をひくことなく、元気に過ごしております。
考えるに元気の素は「ごはん」のような気がするんでやんす。
というわけで、今回は「ごはん」。
手洗い・うがいは然ることながら、ごはんのお陰で切り抜けているように感じています。
23歳から30歳くらいまでの私はよく低血糖を起こしていました。
当時、毎週5本の雑誌連載を抱えていて3カ月に1冊というペースで本を出版し、2本のラジオ番組と毎週のテレビの司会に対談、雑誌の取材を受けたり、作詞をしたり放送作家の仕事や講演とそりゃもう「ヒッチャカメッチャカ」でした。
原稿を書くことに夢中になって食事を抜かしてしまおうもんなら大変なんです。
手は小刻みに震えてくるし、ひざに力が入らないからカクカクして歩けなくなるし、話もできずグッタリしてしまいます。これで私は何度も幽体離脱しました。
こういった症状が低血糖症のようなのです。
仕事の会議が長引いて何も食べないまま帰宅しようと電車を待っていたときのこと。突然手が震えて「あ、このままだと倒れる」。そう察知した私はすかさずホーム上にあった販売店でチョコレートを買うと手を震わせながらやっと口もとに運んで必死に食べていました。
誰かに見られていたらきっと私は中毒患者みたいだったはず。
低血糖症は糖尿病の一つで血糖値が高いタイプより血糖値が低いタイプのほうが心臓発作のリスクは高く危険らしいです。
症状が出た場合、甘いものを取って急に血糖値を上げるよりゆっくり血糖値を上げる方法として「ごはん」を食べると良いと教わりました。
外出せず人にも会わず自宅待機していると食べることも疎かになってしまいがち。気が付いたら身体の力が抜けて手が震えてなんてことになったら大変です。そうなった時「ごはん」が助けになってくれるかもしれませんよ。
■ご飯に救われる
ごはんを炊いたらタッパーや100グラムぐらいずつラップに入れて冷凍しておくとチャーハンにしたりおじやにしたりできます。冷凍庫のスペースがない場合は白米のレトルトを非常用食品として買い置きをしておくのも一つの手ですね
■ポイント
低血糖を起こした時の緊急時の「ごはん」ですが、慌てずゆっくり召し上がれ。
■青島美幸(あおしま・みゆき) 作家。1959年生まれ。『青島家の食卓』(グラフ社)ほか著書多数。放送作家、講演、タレント活動など幅広い。父は参院議員、都知事を歴任、「スーダラ節」など数々の作詞を手がけた直木賞作家の青島幸男氏