【ぴいぷる】集まれ“大鉱物”! おいしそうで、枯れもせず…だから好きだ 鉱物蒐集家・さとうかよこ (1/2ページ) - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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【ぴいぷる】集まれ“大鉱物”! おいしそうで、枯れもせず…だから好きだ 鉱物蒐集家・さとうかよこ (1/2ページ)

 おいしそうで、枯れもせず死んだりもしない、だから鉱物が好きだと言う。全く新たな視点からその魅力を伝え続ける“鉱物女子”である。

 活動拠点は、鉱物のネット販売から理科実験のワークショップまで行い、若い女性を中心に人気を博す「きらら舎」(東京)だ。「雲母」の訓読みから命名した。

 「小学校教諭の経験があるので、理科実験などは得意ですね。ワークショップではニッパーで石を割っていき、美しい八面体を取り出す蛍石(ほたるいし)の劈開(へきかい)割り、ほかには紫水晶の加熱実験、ビスマス人工結晶作り、鉱物を使ったジオラマ標本作りなど喜ばれます」

 扱っている鉱物は、国内外の業者から仕入れる。小指の爪ぐらいの大きさからキャビネットサイズまで。値段は下は200円から、上は1万円前後。「お小遣いをためれば買えるもの」を販売のコンセプトにしているため、収支はとんとんという。

 そもそも鉱物とは何だろう。

 「博物学の祖、リンネによれば、自然は動物、植物、鉱物の三界から成り、動いて生きているのが動物で、動かないけれど生きているのが植物、動かず生きていないのが鉱物だと。鉱物は、地質学的作用で天然に産出された一定の化学組成を持つ無機質結晶質物質。岩石とは鉱物その他の集合体ですね。例えば、花崗岩は石英、長石(ちょうせき)、雲母、角閃石(かくせんせき)など鉱物の集合体です」

 常温で液体の南極石や水銀、氷や岩塩は鉱物だが、有機物由来の石油や琥珀(こはく)は鉱物ではないというから面白い。

 「現在、世界で見つかっている鉱物は約5500種。世界38カ国の団体で構成される国際鉱物学連合が、すべてのリストをウェブで公開していますよ」

 幼稚園の頃はビー玉に夢中だった。ある日、祖父に連れられていった浅草の縁日で、露天商から50円ぐらいの八面体蛍石を買ってもらったのが“運命”の始まり。

 次に小学生の頃、父親の出身地、北海道せたな町へ家族旅行をした際、近くの海岸でメノウを拾った。鉱物蒐集の面白さに触れた最初の体験となった。

 大学も当然理系…ではなく、そこはなぜか文系に進み、中高の国語の教師の免許を取得し、小学校の免許も。だが、学習要領や決められた教科書で授業を行うより、少人数を対象にして、その子にあった勉強の仕方などを伝えたいと思った。で、思い切って1990年、自宅の一角に学習塾を立ち上げた。27歳のときだった。

 翌年、母親が駐車場をつぶして喫茶店を開店した。その片隅で、マッチ箱に入れた鉱物を販売。予想に反してよく売れた。自分と同じように関心のある人が多いことに力を得る。

 その母が98年、脳梗塞で倒れた。介護、自身の結婚、塾生が減少したことも重なり塾を閉鎖。折しも購入したパソコンでウェブサイトの仕組みを知り、サイトを自作。「ここで好きな鉱物のネット販売を始めよう」と決意したのが、塾講師からきらら舎オーナーへと転身するきっかけに。と同時に秋田大学の通信講座で地質学や結晶学を学び、業者から鉱物の採掘状況や高品質のものの見分け方などを教えてもらった。

 「好きな鉱物ベスト3は?」と問うと、即座に「蛍石」と返ってきた。

 「最初に手にした鉱物ですからね。魅力は、豊富な色のバリエーション。蛍石の色は微量に含まれる希土類元素によるもので、オレンジ以外の色はみんな存在すると言われるほどなんですよ」

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