【ここまできた男性不妊治療】「精索静脈瘤」のチェックをしてみよう 精巣・陰のうの状態から精子の劣化のリスクをつかむ (1/2ページ) - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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【ここまできた男性不妊治療】「精索静脈瘤」のチェックをしてみよう 精巣・陰のうの状態から精子の劣化のリスクをつかむ (1/2ページ)

 男性不妊の原因は、(1)造精機能障害(2)射精障害(3)精路通過障害-の3つに大きく分けられることを前回お伝えした。これらによって「精子の質の低下」「精子がいない」「精子が出てこれない」などの精子の異常が引き起こされる。

 しかし、精液検査を受けなければ、ほとんどの男性は自分の精子が元気なのかどうか、知るよしもない。そのため医師から男性不妊を告げられると、「まさか自分が」と驚いてしまうのだ。

 ただし、精巣(タマ)・陰のう(袋)の状態や過去の病歴などから、精子の劣化のリスクをつかむことはできる。東邦大学医療センター大森病院・リプロダクションセンター(泌尿器科)の永尾光一教授が言う。

 「男性不妊の最大の原因である『精索(さく)静脈瘤(りゅう)』は、自分で精巣や陰のうの状態をチェック(別項)することで、発症の疑いを知ることができます。この病気の約90%は左側の陰のうに発症しますが、発症した側の精巣は萎縮して小さくなり、陰のうは腫れたように大きくなるのが特徴です」

 精索静脈瘤は、精巣から延びる静脈が拡張して陰のう内に静脈瘤ができる病気。お腹の温かい血液が逆流するので、熱に弱い精子を造る機能が障害されるのだ。静脈瘤ができるので、陰のう内に虫がいるように透けて見えたり、触るとグニュグニュしたうどんのようなものが確認できる。

 また、過去にクラミジアや淋病などの「性感染症」にかかった経験のある人もリスクがある。精液中に白血球が多い膿精液症になる可能性があり、白血球が多いと精子の運動率が大幅に低下する。それに尿道炎から病原菌が上行して「精巣上体炎」を併発した経験がある場合、精子の通り道がふさがることがある。

 「小児期に『鼠径(そけい)ヘルニアの手術』を受けて、その合併症として精路を切断してしまい、大人になって閉塞性無精子症と診断されるケースも少なくありません。幼児期の病気では『停留精巣』もあります。精巣は胎児のときは腹腔内にあり、鼠径管を通って陰のう内に下りてきます。それが途中で止まってしまうのです。ほとんど乳幼児健診で発見されますが、見つからないまま大人になると腹部の体温によって造精機能が障害されます。精巣が陰のう内に2つ確認できている人は心配ありません」

 スポーツや事故で精巣を強打して腫れたりした「外傷」の経験も、造精機能が低下したり、精路が閉塞している可能性がある。「糖尿病」は末梢神経障害を起こすので、ED(勃起障害)だけでなく、射精時に精液が膀胱内に逆流する逆行性射精の原因になる。

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