【S列車で行こう シルバーマル“得”ぶらり歩き】アンテナショップ巡り 帰れぬ郷里に思いを馳せて
年賀状に「90歳を超えた郷里の母に会えないのがつらい」とか「孫に会えないのがさみしい」などという友の嘆き節。わが家もカミさんの母は90歳を超え郷里でひとり暮らし。こんな情勢では会いにも行けない。
そんな折、再び緊急事態宣言だというので、自粛生活に入る前にせめて故郷のなまりが懐かしいアンテナショップに行くことにした。シルバーパスで都営三田線日比谷駅で降り、東京メトロ日比谷線の地下通路に出る。日比谷シャンテへの階段を上がると、ゴジラの銅像前に鹿児島県のアンテナショップ「かごしま遊楽館」がある。カミさんは鹿児島出身なのだ。
さまざまな産直品に目移りしながら鹿児島産の九州特有の甘いしょうゆとキビナゴの刺し身、そして奄美大島の黒糖焼酎のミニ瓶を買う。薩摩おごじょと思われる女性店員の接客が温かい。外に出て再び地下通路に降りる。
そこからマリオン、ソニービル、東京メトロ銀座駅、銀座三越前を経由して地下通路を直進すると、都営浅草線東銀座駅の改札口に付き当たる。地上出口から外に出ると歌舞伎座の正面だ。そこに筆者のふるさとのアンテナショップ「いわて銀河プラザ」がある。
入り口の男性に検温され中に入る。その口調がまさに岩手なまりで懐かしい。まっさきに遠野どぶろくを購入。その他あれこれ物色しているうちに昼を過ぎたので、お弁当を買って帰宅することにした。
再びシルバーパスで都営浅草線東銀座駅から3つ目の三田駅まで乗り、三田線に乗り換えて帰路に着いた。郷里には行けないのだから、せめて混雑しない時間帯でのアンテナショップ巡りは許してもらいたい。(いくちゃん)
【東京交通会館】 アンテナショップ巡りで外せないのは有楽町の東京交通会館だ。ここに北海道から九州までアンテナショップが十数店集中している。定期的に産直品のマルシェも行われているので要チェックだ。