【つら~い痛風 専門医に聞く予防と最新治療】尿酸値の上昇はビールだけじゃない! 長いコロナ自粛で食生活の乱れ、ストレスも引き金に - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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【つら~い痛風 専門医に聞く予防と最新治療】尿酸値の上昇はビールだけじゃない! 長いコロナ自粛で食生活の乱れ、ストレスも引き金に

 長いコロナ自粛で食生活が乱れ「体重が増えた…」という人は多いだろう。そして、生活習慣病の悪化の引き金といわれるのが、とくに男性が発症しやすい「痛風」。最新の状況や治療法、予防法などについて5回にわたって専門医に話を聞く。

 

 痛風は、体内でプリン体という物質から作られる尿酸が、排出されずに血中に増えすぎて、関節周辺で結晶化することに関係している。血中の尿酸値が高くなる病気を「高尿酸血症」という。それを放置していると、激烈な痛みの「痛風」につながるのだ。

 「コロナ自粛における(1)食事量や飲酒量の増加(2)体重の増加(3)環境の変化などによるストレス-は、高尿酸血症を後押しします。プリン体を含む食材をあまり食べていなくても、(1)(2)(3)があれば、痛風発作の引き金になります」

 こう話すのは、両国東口クリニック理事長で痛風専門医の大山博司医師。日本で最も多くの痛風患者を診るなど治療や研究を数多く行い、コロナ禍でのインターネット医療にも尽力している。

 「患者さんの97%は男性です。昨年は対前年比の月平均で、患者さんが約100人程度増加しました。コロナ自粛での食生活の乱れやストレスが関係し、痛風発作につながっていたのです」

 一般にプリン体を多く含む食材として知られるのは、ビールや魚卵、干物、鶏レバーなど。これらを大量に飲食すれば、当然、体内のプリン体は増えて尿酸の増加につながる。だが、体内のプリン体のうち食品が占める割合は2~3割。体内の大半のプリン体は、細胞の核の中にある核酸が分解されるときや、エネルギー代謝で増えすぎたADP(アデノシン二リン酸)が分解されるときに生じるという。では、コロナ太りとはどう関係するのか。

 「血糖値をコントロールするホルモンのインスリンは、尿酸の排出を阻害します。そのため、体重が増えてインスリン抵抗性が起こると、尿酸がたまりやすくなるのです」

 インスリン抵抗性とは、食後に膵臓からインスリンが分泌されても、血糖値が下がらない状態のこと。インスリンの効きが悪いため、膵臓でたくさんのインスリンが分泌され、血中のインスリン濃度が上がる。すると、尿酸の排出が妨げられて、高尿酸血症になりやすいのだ。

 「アルコールも、肝臓での尿酸の産生を後押しし、排出も抑制するため、ビールに限らず飲み過ぎはよくありません。糖質の過剰摂取も、尿酸を増やすことにつながります。ストレスも尿酸を上昇させる可能性があるので排出を妨げます」

 つまり、コロナ自粛による暴飲暴食やストレスはどう考えてもよくないのだ。放置すると痛風だけに留まらない。命に関わる合併症もある。それについては、次回紹介する。 (安達純子)

 ■大山博司(おおやま・ひろし) 両国東口クリニック理事長、認定痛風医、医学博士。1982年帝京大学医学部卒、帝京大学医学部大学院第二内科、田島病院院長を経て、2002年から現職。『尿酸値をしっかり下げるコツがわかる本』(学研プラス刊)など著書多数。

 

 ■用心したい尿酸値を上げやすい状況 

 □飲酒量が増えた

 □間食や食事量が増えた

 □お菓子を食べながら甘い清涼飲料水をよく飲む

 □運動不足である

 □減量法はジムとサウナ

 □糖尿病など生活習慣病を抱えている

 □強いストレスを感じる

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